第3章
~~第3章 ―力―~~
俺達が出会い、ミュール打倒の旅を始めてから3日が経っていた。
始めこそは、よそよそしく慣れない感じで接していた俺達だがすっかりと打ち解けた。
「…」
「…」
コルード町の宿にて重い沈黙が続いていた。20分くらいこの状態のままだ。
当初、宿などには泊まれるのか?人々は皆魔法で苦しんでいるのではないか?という心配はあったが、何も1日中発生しているわけではなく不定期に発生しているようで特に問題無く宿には泊まれていた。
おもむろに咳払いをし、今から話し出すことをルナに示した。
「あのな、ルナ。お前は女の子だ。だから腕力が無くて剣の扱いが難しいというのは分かる。だけどさ、片手では持てなくて、両手では持ってるのがやっとのことって…」
ちなみにどこぞのRPGと違って、道の途中で魔物が出たりーということはない。
そんなものはこの世界には存在しない。
「…」
ルナは黙り込んでいる。
「そんなんじゃさ、目的地に着いて…いざ!ミュールとの戦い!となっても戦えないだろ?
そして何より、何で今まで言わなかったんだ?もうミュールの城は近いんだろ?」
「…」
ルナはただただ俯いていた。
「何も俺は怒ってるわけじゃないんだ。
ただな、もう少し早く言ってくれたら一刻も早く鍛えて早々に対処できただろ?」
「…ごめん、言い出せなくて…」
「いや、こっちこそ言い過ぎたな。
でもこれで、今日から修行だな。」
「え?今日から?もう夜なのに?」
「きょ!う!か!ら!」
嫌そうなルナを連れ出し、ホテルの庭にて修行させることになった。
腕立てから軽い剣の素振り、いろいろな方法で筋力を鍛えた。
修行を始めてから10日が経った。
「よし。たいぶ筋肉は付いたんじゃないか?試しに持ってみー。」
余談ではあるけど俺が持とうとしたら物凄い勢いでルナに止められて、「触ったら焦げちゃう!!」と言われた。
どうやら今までルナ以外の人が触ったら電撃が走ったらしい。命に別状は無かったらしいけど。
「ぐぬぬぬ……」
ルナは両手で剣を持ち上げ、素振りをしようとしている。
「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬ……」
どうやら上手く行かなかったみたいだ。
「もしかしたら力の問題じゃなかったのか?しかし困ったな…そうなると対処法が無くなる…。」
ルナは耐えきれなくなり、剣を地面に置いた。
「…どうしましょう?このままじゃまずい…ですよね。」
「……とりあえずミュールの城の近くまで進むか…。
道中で対処法を思いつくかもしれんし…。いや、何としても思いつこう!」
「おー!!」
ルナは右手を挙げて、賛同した。可愛い。
ミュールの城まであとわずか…何とかなるか…?
不安がよぎる中、俺達は歩み始めた。
―確実に近づく結末―
~第3章 完~
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