モクレンの花言葉は「自然への愛」
木蓮の花は、好きですか?
春の訪れを告げる花は、梅でも桜でもなく、木蓮じゃないかと思っている。梅の頃はまだまだ普通に寒いし、桜が咲くときは夜こそ冷えるがお昼なんかポカポカ陽気だ。
その点木蓮は、あまり注目されないけど、本当にわずかに暖かさが冬の出口に添えられる程度のときに咲く。大きな木に大きな花が咲き誇って「ほら、春がくるよ」と言っている気がする。
散歩の途中にある木蓮を見上げて、そんなことを思う。昨日の雨で花びらがいくつも落ちていた。小さい頃は、大きな木に大きな花がたくさんついていることが怖かった。オバケみたいだと思った。だから、なるべく近寄らなかった。母親に写真を撮ろうと言われても、泣きながら拒んだらしい。
それなのに、今は春の訪れを告げる天使のように感じる。白く大きく木に咲く、特別な花。
蜜のない、春の花。
やはり未だにどこか霊的な感覚が拭えないのか、寒気がする。ただの春冷えなのに。本当ちぐはぐ。
「こんな人間だから、私は捨てられたんだろうな」
子供ができにくい体とわかったら、あっさりと婚約者は私を捨てた。仕方のない事だけど、少しくらい慰めの言葉をかけてほしかったし、これまでをあっさりパソコンのゴミ箱に破棄するような別れ方でなくてもよかったんじゃないかと思う。
目の前の木蓮は、揺れることなく佇む。




