第7話
こんばんは。
猫耳ラジオへようこそ。
この物語は、夜の小さな部屋から始まるラジオの物語です。
まだ誰も聞いていない配信。
それでも、誰かに声を届けたい。
そんな思いで始まった、小さなラジオ。
もしよければ、
少しだけこの配信を聞いていってください。
第7話 少し増えた夜
その日の夜。
こはるは、いつものように机の前に座っていた。
猫耳ヘッドホンを手に取る。
スイッチを入れると、レインボーの光がゆっくり色を変える。
この光を見ると、少し落ち着く。
こはるは深呼吸をした。
そして配信を始める。
「こんばんは。」
「猫耳ラジオです。」
画面を見る。
視聴者数。
3
こはるは少し驚いた。
「今日は……多いですね。」
コメントが流れる。
「こんばんは」
「今日も来た」
こはるは笑った。
「今日も来てくれたんですね。」
「ありがとうございます。」
少し沈黙。
でも、不思議と気まずくはない。
コメントがまた流れる。
「この時間、好き」
こはるは少し照れる。
「そう言ってもらえると嬉しいです。」
窓の外には星空。
猫耳ヘッドホンが、静かに光っている。
こはるは小さく言った。
「ここは……」
「ゆっくりできる場所になればいいなって思ってます。」
その夜。
猫耳ラジオには。
少しだけ。
同じ時間を過ごす人が増えていた。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
猫耳ラジオは、誰も聞いていない配信から始まる物語です。
それでも、続けていればどこかで誰かに届く。
そんな小さな願いを込めて書いています。
もしよければ、これからも
こはるのラジオを少しだけ聞いていってもらえたら嬉しいです。
また次の夜の配信でお会いしましょう。




