『ドストエフスキー問題』
『ドストエフスキー問題』
㈠
紛れもなく、ドストエフスキーとは、超一流の作家、小説家である。そのことは、文壇の上で大問題である。誰しもが、一度は読んでおかねばならない、という危機感を人々に与える程の、超一流の作家、小説家である。
㈡
ところが、自分はいくつか呼んだが、確かにすごいのは分かるのだが、登場人物が多すぎて、所謂、日本の私小説などを中心に読んでいた自分からすると、誰が誰で、と四苦八苦する問題が自分に浮上する、という、ドストエフスキー問題なのである。
㈢
無論、登場人物を刻銘に、覚えきれない自分の能力に問題があるので、ドストエフスキーは全く悪くないのであるから、こんな小説家もどきに、ドストエフスキー問題などと言われたら、天国のドストエフスキーも、驚嘆していることだろう。