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イフライン・レコード/IfLine Record 〜ファンタジー地球に転移した俺は恩寵(ギフト)というぶっ壊れ能力で成り上がっていく!〜  作者: mitsuzo
第三章

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082「食事会①」



——2025年1月5日


「今日はいよいよ食事会か〜。な、何だか緊張するな〜」

「⋯⋯そうだな」


 現在、俺と唐沢は胡桃沢の親父さんとの『食事会』ということで胡桃沢の家に向かっていた。唐沢は「憧れの人に会える!」ということで、だいぶ緊張しているようだ。


「そういえば胡桃沢の家って俺初めてだけど⋯⋯ソラは行ったことはある?」

「俺も初めてだ」

「そ、そうか。まあ『KZインダストリー』の社長の家だからな〜。一体どんな家だろう⋯⋯」


 ちなみに俺たちはすぐに胡桃沢の家へ行くのではなく、胡桃沢に指定された待ち合わせ場所である○◯駅の広場へと向かっていた。そうして、目的の広場に着くと、



「「な、なんだ⋯⋯これ?」」



 目の前にはでっかい白のリムジンが止まっており、その横に執事風の老紳士が立っていた。


「お待ちしておりました、新屋敷ソラ様、唐沢利樹様。どうぞ、こちらへ⋯⋯」


 と言うと、スッとリムジンのドアを開けた。


 場所が『駅前』ということもあり、俺たちは周囲の視線を一斉に浴びていた。しかも、


「お、おい⋯⋯! あれって、前に『魔物暴走(スタンピード)』を一人で止めたっていう新屋敷ソラって奴じゃねーか?」

「た、たしかにっ?! しかも、横にいるのは同じクランメンバーの唐沢利樹じゃねーか!?」

「『新進気鋭(アップスタート)』の二人だっ!!」


 俺たちの身元が割れると、集まった聴衆はスマホ片手に動画や写真をバシバシ撮り始めた。さらに人がどんどん集まってくる。


「ソラ様、すぐにお乗りくださいませ。パニックになると面倒ですので⋯⋯」

「あ! そ、そうですね! すみませんっ!!」


 そう言って、俺と唐沢はさっさと車の中へと入り、出発してもらった。


「な、なんか、すごかったな⋯⋯」


 俺はさっきの現象に驚いていたのだが、


「何をいまさら」

「え?」


 唐沢は特に驚いていなかった。


「いや、『え?』じゃなくて⋯⋯。ソラは自分がこれまでやってきたことがどれだけすごいことなのか⋯⋯いまいち理解できてないようだな」

「⋯⋯何?」

「ソラのこれまでの実績は国内だけじゃなく、海外の⋯⋯いや世界中の探索者(シーカー)たちから注目されてるんだぞ?⋯⋯⋯⋯て、言ってもピンとこないだろうから⋯⋯」

「??」


 すると、唐沢がポケットからスマホを取り出し、何やらいじり出した。そして、


「ホレ⋯⋯これ、見てみろよ?」

「っ!?」


 唐沢が俺にスマホの画面を見せた。すると、そこには動画サイトの『Yo!Tube』の画面が映っており、動画のタイトルを見ると『新屋敷ソラについての考察』とか『新進気鋭(アップスタート)のリーダー新屋敷ソラがいかにすごいか語ってみた』と俺についての動画タイトルが並んでいた。


「これだけじゃないぜ?『Yo!Tube』内で『新屋敷ソラ』で検索してみるよ?」


 唐沢の言う通り、検索をかけてみると検索結果には国内だけでなく海外の探索者(シーカー)たちが俺の活躍や考察動画をいくつも上げてあった。ちなみに、その動画のどれもが再生数が10万再生以上となっている。最近の記者会見動画に至っては1000万再生を超えていた。


「な、なんだ、これっ?!」

「わかったか? 俺たち『新進気鋭(アップスタート)』もそうだけど、それ以上にソラは世界中の探索者(シーカー)だけでなく一般の人からも注目されているんだよ」


 知らなかった。


 スマホは持っているが『Yo!Tube』なんてたまに観ることはあっても動物のモフモフ動画くらいしか観ていなかったので、まさかこんなにも自分に関する動画がアップされていて人気が出ているとは思ってもみなかった。


「まー俺もさっきみたいな人が集まったり、写メを撮られたりするようなことに慣れたわけじゃないけど⋯⋯今までに何回かは『一緒に写メ撮ってもらえますか?』なんて言われたことは余裕であるからな?」

「えっ!? マジ⋯⋯っ!!」

「マジ(ドヤー!)」


 とりあえず、唐沢のドヤ顔がムカついたので頭を引っぱたいておいた。


「痛てーなー!」

「すまん。不可抗力だ」

「いや、その謝り方おかしくねっ?!」



********************



「とにかく⋯⋯⋯⋯俺でさえ街中で声をかけられるくらいだから、ソラなんて前の『魔物暴走(スタンピード)鎮圧』でさらに目立ったから今後は外歩く時は気をつけたほうがいいぞ?」


 唐沢が俺のために言ってくれたということはわかったが、しかし、まるで『童貞を捨てた友人』が『いまだ童貞の友人』に対してマウントを取っているように感じたので何とも釈然としない俺。


「で、でも、俺は今まで写メを撮ってくださいなんてお願い⋯⋯されたことないから、唐沢の言っていることは正直信じられん」

「ああ!⋯⋯⋯⋯もしかすると、お前には声かけづらいのかも?」

「はっ?!」


 どゆこと?


「何となくだけど⋯⋯何か⋯⋯こう近寄りがたいって感じ?」

「は? 意味わかんねーよ!」

「いや、キレるなよ! 俺だってわかんねーよ? でも、ただ、何となくだけど⋯⋯⋯⋯遠慮しているんじゃないかな〜って」

「遠慮?」

「ああ。ぶっちゃけ、ソラはあの会見で『強者』っていうイメージが付いているから声をかけるのが怖いとかあるのかも⋯⋯」

「え? 俺を?」

「あ、ああ⋯⋯」

「⋯⋯⋯⋯」


 マジか。


 そんなこと1ミリもないんですけど。


 むしろ、『チヤホヤ欲しがり』なんですけどぉぉぉ!?


「そ、そんな⋯⋯」


 俺がガックシと肩を落とすと、その横で、


「そ、そこまで、ショックだったのかよっ?!」


 と、唐沢が想像以上に落ち込んだ俺を見て、ちょっと引いてた。


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