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イフライン・レコード/IfLine Record 〜ファンタジー地球に転移した俺は恩寵(ギフト)というぶっ壊れ能力で成り上がっていく!〜  作者: mitsuzo
第二章

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079幕間「時は動き出した(それぞれの思惑)②」」



——??国/転移者


「ふ〜ん、新屋敷ソラか〜⋯⋯⋯⋯目立ってんじゃん?」

「ああ、そうだな。目立ってるな」


 そこは、とても豪華な調度品が並ぶいかにもセレブ御用達のようなホテルのスイートルーム。そして、そんな豪華なスイートルームに二人の男がソラの記者会見を見ながら会話をしていた。


「いやいや、お前が絶対に目立たないほうがいいって言ったじゃん? だから、俺は我慢して秘密裏にレベリングをコツコツこなしてきたのに⋯⋯」

「ああ、問題ない。むしろ、新屋敷ソラ(こいつ)がバカなだけだ」

「いやいやいや⋯⋯あのさぁ〜、正直俺もそろそろ有名人になりたいんだけどぉ〜? もう我慢しなくていいよな?!」

「いや、もう少し様子を見よう。各国のギルドの顔役が来月日本に来るらしいからな。その時に奴らの強さを確認してからのほうがいい」

「ええ〜面倒くせぇ〜よぉぉ〜〜〜っ!! 大丈夫だって! お前と俺二人なら無敵だって! お前だって分かってるだろぉ〜?」

「ああ、もちろんだ。俺たちのツーマンセルは正直敵なしだと思う。しかし、行動は慎重に慎重を重ねないと⋯⋯」


 二人のうち、イケイケの言葉を吐くのは見た目10代の不良っぽい輩。そして、もう一人の落ち着いているほうは20代後半といったところか。メガネをかけた優男⋯⋯インテリイケメンといった感じである。


 そんな一見非対称な二人はソラと同じ転移者であり、この『並行世界線(イフライン)』に送られた五人のうちの二人で、彼らはこの世界に送られた後、たまたま偶然出会い、その時から共闘している。


「んだよ! じゃあ、俺たちは何すん⋯⋯」

「⋯⋯と思っていたが」

「お?」

「ここいらで俺たちもこの世界に殴り込みをかけるのも⋯⋯頃合いかな?」

「よっしゃー! そうこなくっちゃ!!」


 最初、慎重論を唱えていたメガネの男だったが一度思い留まり、今度は表に出ることを示唆した。


「今、私が手に入れている情報としては、五人の転移者のうち、1人は新屋敷ソラだが、もう1人は『天罰(ラース)』という組織にいるらしい」

「『天罰(ラース)』? へっ! 何だよ、そいつらは強ぇ〜のか?」

「わからない。あまりにも情報が少ないからな。ただ、まー実力者なのは確かだろう」

「へっ! じゃあ、そいつを先に()りに行くか?」

「いや、待て。そもそもどこにいるのかさえも掴めていないからな。それよりも⋯⋯」

「?」


 そこで、メガネの男は考え込むような顔をして呟く。


「不気味なのは、転移者の残りの1人がまだこの世界のどこにいるのか⋯⋯所在すら掴めていない」

「何? お前の『恩寵(ギフト)』を持ってしてもか?」

「ああ。おそらく転移者なので、俺たちや新屋敷ソラと同じ『恩寵(ギフト)』は持っているはず⋯⋯。『恩寵(ギフト)』は俺たち転移者だけが持つ強力な特殊能力だ。そして、このもう一人の奴ももちろん持っているだろう。であれば、この世界に来てくたばったとは到底思えない」

「だろうな」

「とすれば、どこかで生活をしているだろう。ただ問題は敵なのか味方なのかわからない。そこだけが現在唯一の懸念材料だな」


 メガネ男が苦虫を潰した顔をする。


「まーまー、今生きているかどうかもわからない奴のことはいいじゃねーか。それよりも行動に移すならどうすんだ?」

「お前、有名になりたいんだよな?」

「おうよ!」

「じゃあ、その願いを叶えてやろう」

「え? 何、何? どゆことっ?!」

「今度⋯⋯来月日本に各国ギルドの顔役が来日し、『探索者世界会議シーカー・ワールド・フォーラム』が開催される。そこに俺たちが乗り込む(・・・・)って算段だ」

「おお! いいねぇ〜!! でもよ〜、そうしたら当然、集まってる『大物探索者(シーカー)』たちに囲まれるぜ?」

「そうだな。でも問題ないだろ?⋯⋯⋯⋯俺たちなら」

「へっ! だなっ!!」



********************



——??国/転移者


「皆さん、おはようございます」

「「「「「おはようございます」」」」」

「今日は113ページ、戦国時代のお話です。予習してきたかな〜?」

「「「「「はーい!」」」」」

「はーい! それじゃあ早速授業始めますね〜。じゃあ、まずは⋯⋯」


 そこは東京都内(・・・・)にある『■■■小学校』の四年生の教室。そこに『()』はいた。


「⋯⋯⋯⋯」


 カチカチカチ⋯⋯。


 彼はシャープペンシルの芯をカチャカチャと押しては引っ込めることを繰り返している。周囲の子供とは少し違った空気を出す彼だが、それを普通の子供や先生といった一般人に見抜けることなどできるはずもなく⋯⋯。


 そんな彼こそが『五人目の転移者』である。


「⋯⋯新屋敷ソラか(ニチャァ)」


 少年は一人ほくそ笑む。




 いよいよ世界が動き出す。


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