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イフライン・レコード/IfLine Record 〜ファンタジー地球に転移した俺は恩寵(ギフト)というぶっ壊れ能力で成り上がっていく!〜  作者: mitsuzo
第二章

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057「マスコミ対策と炎呪への返事」

きまぐれ連続更新。



——次の日


 学校はもう辞めたということもあったので、俺は「ギルド本部に9時に待ち合わせ」と唐沢と胡桃沢に連絡後ギルド本部へ向かった。すると、


「な、何だっ?! このマスコミの数は⋯⋯!」


 ギルド本部に着くと、入口周辺でマスコミ関係者っぽい人たちでごった返していた。


「ソラ君っ!」

「ソラっ!!」

「おお、おはよう」


 後ろから、唐沢と胡桃沢に声をかけられた。


「ここからはまずいわ、ソラ君」

「え? どういうこと?」

「あそこのマスコミ連中は俺たちを狙っているんだよ。だから、正面玄関からじゃなく裏口から入るぞ!」


 そう言って、唐沢と胡桃沢が誘導する。




「おはよう、ソラ君」

「えっ?! こ、琴音さん?」


 裏口から入ると、そこには琴音さんが立っていた。


「実は⋯⋯この裏口から入る話は琴音さんからの指示なの」

「俺と胡桃沢は事前に琴音さんから指示を受けてたんだ」

「なるほど」


 話によると、ニュースになった時点でギルドのほうで事前に対策をしていたとのことらしい。


「表のほうは、『マスコミ対策クエスト』というクエスト依頼を受けた探索者(シーカー)探索者集団(シーカー・クラン)が対応してくれてるわ」


 とは、琴音さん。ずいぶん対策がスムーズだなと思っていたら、


「大きなニュースになると、だいたいいつもと同じパターンだからね。とはいえ、ここまでの騒ぎはずいぶん久しいけど⋯⋯」


 と言って、苦笑いをする。


「いろいろと、ありがとうございます!」


 俺は琴音さんの迅速な対応にお礼を言う。


「これも仕事よ。気にしない、気にしない!」


 そう言って、琴音さんがウィンクをして場を和ませる。


「あ、それと、実は琴音さんに報告することがあって⋯⋯」


 と、俺は琴音さんに俺たち三人が学校を辞めたことを伝えた。すると、


「だと思ったわ。まーでも君たちなら探索者(シーカー)として今後も活躍するのは間違いないだろうからいいと思うわよ」

「「「あ、ありがとうございます!」」」

「あ、それならギルマスの炎呪さんにもちゃんと報告するんだよ。君たちにはかなり注目しているみたいだからね!」

「「ええっ!! ギ、ギルマスにですかっ?!」」


 唐沢と胡桃沢が琴音さんの口から飛び出した『ギルマス(ギルドマスター)』の言葉に激しく動揺する。無理もない。


「わかりました。それじゃ、早速報告してきますね」


 二人が動揺する中、俺は特にフォローも入れず、スタスタと炎呪の部屋へと向かった。



********************



「ソラ君いらっしゃい! お? この子達がクランメンバーかな?」

「は、初めまして。唐沢利樹と申します!」

「初めまして! 胡桃沢星蘭と申しますっ!!」


 二人が炎呪に挨拶をする。心なしか、胡桃沢の声に力が入っているように感じる。⋯⋯緊張してる?


「うんうん、よろしくね。これから『新進気鋭(アップスタート)』の活躍、マジで期待しているから!」

「「は、はいっ!! ありがとうございますっ!!」」

「うんうん」


 炎呪はニコニコと上機嫌だ。


「ということで、用事は済んだので失礼します」


 と、さっさと部屋を退出しようとしたのだが、


「ちょ、ちょっと、ソラ君! き、君、あまりに僕に冷たすぎないかい?!」


 と、炎呪に退出を止められる。


「え? そんなことは⋯⋯ない⋯⋯ですよ(フイ)」

「あ! 今、目ぇ逸らしたぁ〜!」

「え? 逸らしてないです⋯⋯よ?(フイ)」

「あ、ああ〜! ほらぁ〜!!」


 と、俺は炎呪とコントのやり取りをする。


 そんな俺と炎呪のやり取りを見て、唐沢と胡桃沢が真っ青にしている。


「だ、だって⋯⋯⋯⋯例の返事の件でしょ?!」

「そう! わかってるじゃないか」

「え、え〜と⋯⋯⋯⋯仲間にはなりませんが協力はしたいと思っています。正直、仲間になるっていうのは、まだ返事は⋯⋯⋯⋯⋯⋯無理です」

「まーそうだよね。わかった! いいよ、それで! だったら、今度その君と同じ『同郷の彼』も交えて食事でもしよう!」

「え? いいんですか? まだ仲間になるって言ってないのに?」

「いいさ! ぶっちゃけ、僕の最初の目的はソラ君を仲間に入れることよりも、まず『彼に会わせる』ことが一番の目的だったしね(ニチャァ)」

「! な、なるほど⋯⋯」


 つまり、『最初にワザと無理難題を突きつけて、後から本題の同意を得る』ということか。⋯⋯やられたな。まー俺にとっても『悪い話』ではないからいいけど。


「フフ⋯⋯理解が早くて助かるよ。じゃ、ダンジョン探索、頑張ってね!」

「はいはい。それじゃあ、お邪魔しました〜」

「いってらっしゃーい!」


 そう言って、俺たちは部屋を出た。



********************



「ちょ⋯⋯おまっ!? 何で、ギルマスの倶利伽羅炎呪さん相手にあそこまでフランク⋯⋯⋯⋯いや、タメ口なんだよっ!!!!」

「ソラ君っ!! 倶利伽羅炎呪『様』とは、一体どういう関係なのよっ!?」

「ん? あー⋯⋯まーちょっとな」


 部屋を出るや否や、唐沢と胡桃沢に真っ青な顔のまま詰め寄られた。まー無理もない。ただ、


「く、胡桃沢? め、目が怖いんですけど⋯⋯⋯⋯どうしたのかな?」


 そう、胡桃沢の目がかなり血走っていたのだ。


「わ、私、倶利伽羅炎呪さんの⋯⋯⋯⋯⋯⋯大ファンなのよっ!!」

「「ええっ!?」」


 俺と唐沢がハモりながら驚く。聞くと、小学校の時からのファンらしい。


「え、えーと⋯⋯炎呪さんにはちょっといろいろとお願いをされててさ。ほ、ほら、前に話しただろ? 月一の『魔力洗浄(マナクリーン)』の話。あれだよ。あれの手伝いを⋯⋯俺以外にも『魔力洗浄(マナクリーン)』をかけれる人がいないか聞いてたんだ」


 俺は咄嗟にそう言って誤魔化した。だって、炎呪と転移者がつるんでいる組織の話とか言えるわけないしね。


「⋯⋯⋯⋯本当に?」

「も、もちのろん⋯⋯」

「わかったわ。一応(・・)信じるわ!」

「あ、ありが⋯⋯とう⋯⋯」


 とりあえず、そんな肝を冷やすやり取りをしながら俺たちはギルド本部を出て、関東B6ダンジョンへと向かった。


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