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イフライン・レコード/IfLine Record 〜ファンタジー地球に転移した俺は恩寵(ギフト)というぶっ壊れ能力で成り上がっていく!〜  作者: mitsuzo
第二章

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052「今後の進路」



「じゃあ⋯⋯やっぱり学校は辞めるってことか?」

「う〜ん⋯⋯」


 唐沢は俺たちの可能性を考えたら学校をやめるのもアリ⋯⋯とは思っているものの、さすがに決断までには至っていないようだった。


「ていうか、唐沢は学校辞めるのって家の人から反対されるとかないの?」

「うち? うちはむしろ『学校辞めて探索者(シーカー)に専念してもオールオッケーだぞ!』なんて言われてるからな。なんせ、ほら⋯⋯⋯⋯⋯⋯D級になって稼ぎが良くなったじゃん?」


 そう言って、親指と人差し指の指先をくっ付けて輪っかを作ると、ニマッと笑いながら二人の前に見せる。


「「ああ〜⋯⋯」」


 そう、現在D級ランカーになった俺たちは三人で魔物を狩りまくっているということもあり、お金が高校生にしては⋯⋯いや、それどころか一般のサラリーマンと比べても彼らの三倍くらいは稼いでいた。


 え? 俺? 俺は、まーそうだな⋯⋯単独の時のものと探索者集団(シーカー・クラン)となってからのと、あと最近狩ったレア物の素材売却益で二人のさらに三倍は稼いだかな。


 あれ?⋯⋯ってことは俺たち本当に学校に行かなくていいのでは?


「ねぇ〜、私たちってもう高校行く意味⋯⋯⋯⋯なくない?」


 胡桃沢が俺の心の声を代弁してくれた。


 実際、俺だけでなく二人とも学校で特に仲の良い友達というのはいなかった。まー入学して半年経ってないくらいだし、2ヶ月くらい前からは三人でいることが多かったのでそれ以外で友達ができなかったというのもある。


 なので、学業に専念したいとか、大学に行きたいとかそういった進学目標がない限りは、ぶっちゃけ学校に留まる理由はなかったのだ。


「まー⋯⋯⋯⋯ぶっちゃけな」

「だったらさ〜、いっそのことどっかでマンション借りて会社興すのってどうかな〜? 三人の稼ぎを足せば結構良いマンション借りれるだろうし、これからもっと強くなっていくなら問題ないじゃない! それに税金とかも事務所開業すれば節税対策もできるし⋯⋯!」


 と、胡桃沢が瞳をキラキラさせながらそんなことを流暢に言ってきた。


「お前、家、お金持ちのくせにお金稼ぐの好きだよな〜⋯⋯」


 そう、胡桃沢は家は裕福なのだがこういったお金を稼ぐことに並々ならぬ意欲を持っている。


「いいでしょ! ていうか、家が金持ちなのはお父様がすごいだけで私じゃないもの! 私は私で稼ぎたいの! 唐沢だって金稼ぎ(そういうの)好きじゃないでしょ?」

「嫌いじゃない!(満面の笑み)」

「⋯⋯⋯⋯」


 あれ? 何だろう、マジこの二人仲良いな〜。付き合ってるのかな?


「⋯⋯で?」

「ソラはどうなの?」


 と二人が息を合わせて俺に聞いてきた。


「そうだな〜⋯⋯。まー正直お金は問題ないけど、でも高校に入ったばかりだしな〜、もっと学生生活楽しみたいしな〜(棒)」

「いやいやいや! お前、元々ぼっちで『学校興味ないぞーくん』だったじゃねーか?!(笑)」

「そうよ! 元は『ぼっち高校生』でしょ、ソラ君はっ!!(笑)」

「⋯⋯ぼっち言うな」



 ということで、学校を辞めるという方向で話はまとまった。



********************



 その後、俺は家に帰ってそのことを両親に告げた。


「⋯⋯そっか。まーそうだろうな」

「父さん」

「そうなるだろうと思ったわよ、ソラ」

「母さん⋯⋯⋯⋯⋯⋯いいの?」

「だって、良いも何も、ねぇ〜⋯⋯ケンジさん?」

「ああ⋯⋯」

「「あんた、学校嫌いでしょ?」」

「え? あ、いや、ま、その⋯⋯⋯⋯あはは」


 かくして、特に止められることもなく俺の退学希望は両親にすんなり受理された。


 その後、唐沢と胡桃沢から連絡が入り、二人のほうも特に止められることなく、ウチ同様あっさりと認めてくれたとのことだった。


 ということで、俺たちは何の未練もない高校生活にピリオドを打つこととなった。



********************



——夜


「ついに動き出すわね⋯⋯本格的に」

「ああ、そうだな。ただ、ソラが学校を辞めると言い出したのはちょっと意外だったけどね⋯⋯」

「そう? あの子はもう大切な友達がいるじゃない? それに、あの子自体、昔から日本の教育システムは窮屈で辛そうだったもの」

「そう⋯⋯だな。小学校も中学校もほとんど良い思い出なんてないだろうからな⋯⋯」


 健二はそう言って少し苦い顔をする。すると、ベッドで座っているセーラもまた同じ顔をしていた。


「でも、ソラがこうなってしまったからって⋯⋯⋯⋯これでよかったのかしら?」


 そう言って、セーラが俯く。すると、健二は彼女の横に座るとそっと肩を抱く。


「ああ、これでよかったのさ。ソラ自身がしっかり考えて決めたことだ。僕たちはそんなソラをこれからずっと支えていけばいい。⋯⋯そうだろ?」

「⋯⋯ええ。そうね」

「これからは、ソラだけでなく唐沢君と星蘭ちゃんにとっても大きな転機(・・・・・)となるだろう」

「ええ」

「僕とセーラ、そして勝己さんで彼らをできる限り守っていこうじゃないか⋯⋯な、セーラ?」

「⋯⋯はい」




 健二とセーラもまた、これからのソラたちの『大きな転機』に、不安ながらもしっかりと支えていくという覚悟を新たにした。


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