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【完結】異星人からの侵略を受けたので、どうにか生き延びて反撃をします  作者: 星空甲
2章

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45/100

45回目 脱出、その先で待ち受ける事態を憂慮して

「とはいえ」

 これからの事を考え、ミチオは悩む。

 出澄脱出、隣星への撤退。

 ここまでは上手くいった。

 だが、その先はどうなるのか?

 どうしても考えてしまう。



 これは特に軍や政府関係者にひろがる心配だ。

 事情はどうあれ、彼らは命令や指示を破った。

 出澄政府も壊滅させた。

 更に言えば、人を見殺しにして脱出した。

 これらは紛れもない事実だ。



 もちろん、これらが悪いという事は無い。

 敵の先制攻撃しか認めず、ミチオ達に戦闘をさせなかった軍上層部。

 軍に輪をかけて規制や戒めを強いた出澄政府。

 そういった制限を認め、更なる強化を求めた日本人達。

 これらによる罪の方が大きい。

 ミチオ達はこれらに反撃しただけである。



 道理の理非を問えば、ミチオ達に罪はない。

 むしろ、糾弾されるべきは軍の上層部と政府、日本人だ。

 もしこれらの言うとおりにしていれば、出澄の人間全員が壊滅していた。

 実際、出澄に残ってる者達はそうなっている。

 わずかな脱出成功者達すら残らなかった。



 だが、政府や軍、日本人がそんな事情をくみ取るわけもない。

 これらはミチオ達の必死の反撃を決して認めない。

 そうしなければ死んでいたという事実に目を向ける事はない。

 だったら死ね、というのが日本人である。



 現実を全く見ないという悪癖による。

 実際、出澄が攻め込まれてもそれは変わらなかった。

 目の前に侵略者があらわれた、攻撃もされた、被害を受けた。

 にも関わらず、日本人は軍による迎撃を非難した。

 和平交渉をなおも続けろとほざき続けた。



 あげくに、降伏してしまえば良いとまで良い、それを実行する者もいた。

 結果がどうなったかは言うまでもない。

 更なる爆撃と、増産される廃墟、積み上がる死体が出来上がっただけだ。



 そんな日本人がミチオ達に何をするのか?

 考えるまでもない。

 捕らえて裁判にかけるくらいはするだろう。

 もちろん、有罪は確定した状態で。

 慎重な検討の結果の無罪などあるわけがない。

 そんな良心や良識など日本人に期待する方が愚かである。



 となれば、やる事は一つ。

 生き残る為には、無理や無茶もしなくてはならない。

「しょうがないか」

 気は進まないが、放り出すわけにもいかない。



 仲間を集めてミチオは今後の事について話していく。

 これからどうするのか、どうしたいのか。

 その前提となる、日本の現状も踏まえて語る。

 そうして逃げ込む予定の隣星への対策を進めていく。

「なんでこんな事しなくちゃならねえんだよ」

 そうぼやきながら。

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こちらのコメント欄で今までの話が話題になってる事もあった
皆さんも覗いてあげてくれ
http://mokotyama.sblo.jp/article/189426272.html
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