表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/100

4回目 自業自得の破滅 3

「さっさと引っ越しときゃ良かった……」

 鳴り響く警報。

 爆撃と、避難を呼びかける声。

 それらを聞きながらカケルはぼやく。



 既に引っ越した者達の事を思い出す。

 彼らは賢明だったと今更ながら思う。

 自分のおなじように逃げられれば良かったとも。

 そうもいかない事情があったので仕方がないが。

 その結果が、爆弾の中を逃げ回る事なのがつらい。



 あちこちで破裂と破壊が行われている。

 その爆音と爆風を避けながら、逃げ込める場所を求めていく。

 幸い、カケルがいる都市は地下鉄が張り巡らされている。

 それらが臨時の防空壕代わりになってくれる。



 一応、何かあったらそこに避難するように言われていた。

 それに従い、カケルも地下鉄を目指していった。

 だが、駅に到着してすぐに駄目だと思った。



 地下鉄が臨時の避難先だと知ってるのはカケルだけではない。

 近隣にいる者達も逃げ込んできている。

 その為、駅構内から人があふれている。

 とても中に入れる状態ではない。



「あちゃあ……」

 しくじった、遅かったと思った。

 だが、無理してその中に割り込むのも難しい。

 既に人があふれてるのだ。

 分け入るのも難しい。



 無理矢理入っても、はたしてどれだけ安全なのか。

 爆弾の威力によっては、少しばかり地下に入ったところで意味がない。

 可能な限り奥まで入れればいいが。

 それは期待できそうに無い。



 やむなくカケルはその場から立ち去る。

 より安全な場所を目指して。

 物影を伝い、町の外を目指す。

 都市の破壊が目的なら、町の中にいる方が危険だ。

 なんとかしてここから脱出しなければならない。



「さて」

 あらためて携帯電話を引っ張り出す。

 その画面に地図と現在地を表示させる。

 都市の外への道も。

 それに従い、カケルは歩き出す。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。




こちらのコメント欄で今までの話が話題になってる事もあった
皆さんも覗いてあげてくれ
http://mokotyama.sblo.jp/article/189426272.html
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ