26回目 無くなって困る事になろうとも、邪魔ならば早急に取り除くしかない
今後の為にも、首都は邪魔だった。
そこにある政府がだ。
出澄からの脱出にあたり、何かしら妨害をしてくる。
そんな確信がミチオ達にはあった。
だから政府を先に潰した。
ただ、問題もこれで生じてしまう。
政府はいらないが、首都の機能は欲しかった。
なにせ、出澄の中心地である。
この星における様々な機能がここにある。
それらが消えたのは痛い。
だが、放っておけば邪魔をするのだ。
残しておくわけにもいかない。
無傷で手に入れるとなれば、時間もかかる。
その時間が今は無い。
やむなく首都を破壊。
手に入れれば今後が楽になる様々な設備を手放した。
それらを使って邪魔をされる方がより面倒だと判断し。
そうして残ったもので脱出をはかっていく。
もちろん上手くはいかない。
首都機能が無事に残っていても、簡単にはできなかっただろう。
それすらも無いのだから、より難しくなってしまっている。
それでもミチオ達は出澄からの脱出を進めていく。
そうしながらもある程度の覚悟もしていく。
全員は助けられないと。
こればかりはどうしようもない。
様々なものが足りないのだ。
人を探す手段も、移動に必要な車両なども。
宇宙に逃がすための宇宙船も。
それらを防衛するための兵力も。
そんな状態で出来ることは限られてる。
その限られた中で、出来るだけのことをするしかなかった。




