21回目 生まれた隙間、生き残る道 5
基地へと向かったカケル。
その途中、頭上で何度か爆発を目にする事になる。
墜ちてくる爆弾の迎撃なのだろう。
そうして歩いて行くと、開けたところに軍の部隊が集まっていた。
見ればテントを設置している。
そこに避難民を泊めるつもりなのだろう。
行く先を失ってるカケルのような者にはありがたい。
そんな軍の部隊の所へと向かっていく。
受付と思えるテントがあったので、そちらに進む。
「避難者か?」
「はい」
そこから手続きが始まった。
身元を確認し、テントを割り当てられる。
基地から離れた場所にあるキャンプ地で、とりあえず人心地つく事ができた。
だが、落ち着いたら落ち着いたで心配も出てくる。
これからどうなるのだろうと。
今に始まった事ではないが。
異星人からの攻撃が消えたわけではない
爆撃は相変わらず続いている。
それがここだけ限定で行われてるわけではない。
ネット上で拾える情報によれば、出澄全土に爆撃が行われてるという。
主要都市はほぼ例外なく攻撃されたようだ。
それが今後も拡大したらどうなるか。
星の上に安全な場所はなくなる。
そうなったら生き残る事はできるのか?
不安ばかりが膨らんでいく。
この先どうなるのか。
これから、どうすればいいのか。
それが分からず途方に暮れる。
出来れば別の星に避難したい。
そこもいつまで安全か分からない。
だが、出澄よりはマシである。
しかし、攻撃を受けてる現段階ではそれも難しい。
(どうなるんだろ)
何にしても暗い未来しか今は見えなかった。




