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【完結】異星人からの侵略を受けたので、どうにか生き延びて反撃をします  作者: 星空甲
3章

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100/100

100回目 新生日本 葦原

 独立を果たした葦原は、早速最前線基地としての役割を果たしていく。

 防衛機構を充実させ、侵略者の襲撃に備えていく。

 各国からの軍勢を受けいれられるようにしていく。

 それらを支えるために、産業も振興していく。



 簡単にはいかない事ばかりだ。

 だが、身を守るためにもやらねばならなかった。



 同時に、人の入れ替えも行っていった。

 こんな葦原にいたくないという者もいる。

 そういった者達は、遠慮無く日本に送り込んでいった。

「無理してここにいる必要は無い」

 それが葦原を統治する脱出者達の考えだった。



 その逆に、葦原に移り住みたいという者も受け入れていった。

 日本人でそう望む者は受け入れていった。

 労働力などは必要になるので歓迎した。

 もっとも、事前に思想などを確認してから。

 日本側のスパイがいるかもしれない。

 それを警戒してである。

 嘘発見器を始め、思考を読み取る装置などを使い、危険な連中は排除していった。



 犯罪者などもこれに含めた。

 犯罪に至らないまでも、素行不良の者達も。

 問題を受け入れるつもりは全くない。

 事前に排除できるならば、全て排除した。



 なお、同様の理由で葦原から排除した者もいる。

 主義主張や考え、背後に何らかの組織などが関与してる者達。

 こうした不穏分子は、問題になる前に日本に放り込んでいった。



 こうして葦原と日本で人の入れ替えが起こっていく。

 やる気のある者達が葦原に向かっていく。

 危険を避けたい者達が日本へ戻っていく。

 そうして人の入れ替えが起こっていく。



 これは世界各国が、日本への侵攻を始めた時に終わった。

 侵攻が始まれば、当然逃げだそうとする者も出て来る。

 だが、世界各国が日本を成敗しに来てる。

 他国へ非難する事は出来ない。

 唯一の例外が葦原だと勘違いする者が続出した。



 当然葦原は、こんな連中をみとめない。

 情勢が最悪なのは分かっていた事だ。

 各国の日本への対応から明らかだ。

 それを見て何もしてこなかった連中をどうにかするつもりはない。



 だいたい、日本人なら日本政府を変える事も出来た。

 それをしてこなかった連中である。

 助けるつもりは葦原には全くなかった。

 かつての同胞であろうと関係がない。

 むしろ、同胞・同一民族だから助けるという考えが理解できない。



「バカはさっさと死ね」

 それが葦原の考えだった。

 変えるべき事を変えず、やるべき事をしない。

 それを良しとしてきた連中など、さっさと滅べと考えていた。

 するべき事をしないで苦しい思いをしてきたのが、今の葦原の支配者達である。

 そんな彼らからすれば、何もせずにいた日本人など憎むべき敵でしかない。



 こうして日本と袂を分けた葦原は、独自の国として歩んでいく事となった。

 日本とは無関係の存在として。



 ただ、完全に日本との関係が途切れたわけではない。

 末端の皇族を迎え入れ、国家元首として据え置いている。

 名目上の主君であるが、こうして日本の後継者としての地位を確保している。



 これは、日本領だった出澄や瑞穂を取り戻す理由付けでもある。

 侵略者に支配されてるとはいえ、そこは日本領である。

 その日本領を取り戻す理由として、日本との関係を完全に断ち切るわけにもいかない。

 もっとも、無理して手に入れようとも思ってない。

 今後なにかあった場合に、事が少しでも有利に働けば、と考えただけだ。



 しかし、日本の滅亡によって、状況がまた変わっていく。

 日本の継承者の権利を葦原は得てしまった。

 それが様々な面倒をもたらす事になる。

 さすがに、各国の制裁対象になる事はなかったが。



 当面、旧日本領の始末。

 これらを求められたりした。

 そんな力も能力もないので、遠慮したが。

 しかし、各国は皇族を向けた葦原を継承者として見ている。

 それにまつわる義務を求めた。



 そうして葦原に足かせをつけるつもりでいた。

 葦原が下手に動かないように負担を、借金を背負わせようとした。

 国際政治の力学の中で、脆弱な葦原に拒否権はなかった。



 だが、同時にそれは日本にまつわる様々な権利を得る事にもなった。

 単純に、旧日本領を継承する事になった。

 もし、再建が成れば、その利益ははかりしれない。

 当面、侵略者への対応もあるので、簡単にはいかないが。



 その侵略者対策の面で支援を受け。

 旧日本の始末のために多大な出費をして。

 そんな自転車操業を葦原は続けていく事になる。

 もっとも。



「これが終われば、少しは楽になるかもな」

「何百年かかるか分かりませんけど」

 葦原政府ではそんな声も上がっていた。

 気長にやれば、良い事もあるだろうと。



「ま、負担は旧日本に押しつけて」

「こっちは葦原の発展を続けますか」

 責任の全ては日本にある。

 だから負担も統べて日本に押しつける。

 それで日本がどれだけ苦しもうが、葦原の知った事ではなかった。

 痛みを分かち合うつもりなど一切無い。

 一方的に痛みを押しつけてきたのは旧日本だったのだから。



 こうして侵略者の出現によって始まった戦乱はひとまず終わった。

 まだ敵は存在しているし、地球側だった領地の星も制圧されている。

 しかし、対抗するために各国は団結。

 新たな独立国である葦原で戦い続ける事となった。



 そんな葦原から反撃が始まるのが50年後。

 失った二つの星を回復するのに更に10年。

 侵略者の領域への侵攻を始めるのに、そこから30年がかかる事となる。



 後に星間戦争と呼ばれる大規模な戦争に繋がる一連の騒動。

 それはこうしてとりあえずの終息をみる事となった。

これで最後


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こちらのコメント欄で今までの話が話題になってる事もあった
皆さんも覗いてあげてくれ
http://mokotyama.sblo.jp/article/189426272.html
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