凪
思いつきのままに
願いのままに
裸の感情をあなたに渡す
拒否されようと
突き走る気持ちは
私さえも置いてけぼりにする
君の靴箱に隠した告白を知って
きっと動揺するだろう君は
そのまま、屋上まで来てくれるだろうか
色のはげたフェンスにもたれかかり
下校する生徒を眺める
そこにはいないでほしいなと呟きながら
段々とオレンジ色に輝き出す太陽
押しつけの気持ちは良くなかったのかもと思いつつも
でもそうしないと気持ちは伝わらないとも思う
アンビバレンスに落下していく
無音の階段と動かない扉
それを慰めるように
風が私を抱きしめる
気まずい状態にすらならない次の日は
悲しみや寂しさとかじゃなく
普通の日常だった
誰にとっても
あたしにとっても
もちろん、君にとっても
何気ない日々の裏で
沢山の事が起きている
それでも普通であり続ける日々は
残酷なようでいて
優しいようでもあった
終わり