平成社畜物語 ~ 豚日記 ~
皆様はじめましてなの。あなたの向精神薬ヒロポンなの(大嘘)。
依存性はないので安心してね?
本日はお日柄もよく、、、まぁ良いか悪いかは判りませんが元気に働いております。豚です。
現在、わたくしが働いておりますのは家電量販店。その名は明かせませんがまぁ、兎に角働いております。だって働かないとおちんぎんが貰えない!!おちんぎんが無いとご飯が食べられない!!ご飯が食べられないとひもじいじゃないかぁ~~⤵️
とまぁ食欲全開の豚ではありますが過去の体験談をお話させてもらいますね?
それはある日の出来事、、、
「豚くーん。お客様の家に換気扇取り付けに行くんだけど、悪いけど手伝って?」
『はーい、わかりました。ビーバーさん。』
とりあえず私は言われるままに同行しお客様宅へ、そして、到着したお客様宅は今は懐かしい文化住宅。
震災後十年余りかろうじて生き残った感のある建物でした。
コンコン
「こんにちはー。○○電気ですけれどもー。」
「はーい。」と、姿を現したのは40代半ばの男性。勿論アポを取っての訪問なのであるから在宅でなければ困るのだが。
「購入頂きました商品のお届けと設置に伺いましたぁ。」
「どうぞ。」と招き入れられ、入ってすぐの台所で早速換気扇を取り付けを行う。お客さんは隣室で用事をしているとのことで移動。その作業自体はビーバーさん一人でも可能な簡単なもので私は万が一に備えての補助的に同行したようである 。
そこで手持ち豚さん、もとい、手持ち無沙汰な私は作業を見守りつつも失礼を承知でお部屋の様子も窺っていました。
実は入って早々に目につく所に本棚があり、興味を引かれていたのです。
古い文化の広くもないお部屋にある。中々に大きな本棚は異彩を放っております。もともと読書が好きな私としては、その本棚の中身には興味津々でしたので背表紙にある本のタイトルを眺め見て、、
(銃、戦車、戦闘機、船舶、うわぁ。見事にミリタリー関連ばっかりやぁ)
中身を一通り確認すると興味を失い、呆きれつつも視線を作業へと戻すのでした。
元々簡単な作業であったのでそれからまもなくそれも終了し、完了した旨をお客さんへ報告。古い品物を引き取って店舗へと引き上げるのでした。その道すがら、
「なぁ。豚君。さっきのお客さんの所の本棚は見た?本、ミリタリー関連ばっかりやったやろ?」
「そうですねぇ。僕はちょっと興味のないジャンルだったのですが、沢山ありましたね。」
「そうやろ?んで、さっきのお客さんやけど豚君は知ってる?」
「いえ?初めてお会いする方でしたけど?それがどうかしましたか?」実際、初めてお会いする方で不思議に思い聞き返すと。
「あとで言うて悪かってんけど今回のお客さん、ちょっとややこしい人でな、ほんまやったら今日の作業くらい俺一人で良かったんやけど万が一に備えて同行してもろてん。なんせ、口癖が俺は織田信長の子孫やねんぞってひとやから。」
はぁ?と私は呆気にとられつつも気のない返事をして続きを促すと。
「この間な、ビラと一緒にポケットティッシュも配ってなぁ。」と話の続きを聞くと。どうもそのビラとポケットティッシュを受け取ったお客さんは帰宅後に早速使用したみたいで、、、
「これっ。袋に50枚入りって書いてるやないかぁっ‼️せやのに中身は49枚しか入って無かったぞ‼️どないしてくれんねん‼️」って翌日に怒鳴り込んで来たのだとか、、、その時はその場にいた店長が同じティッシュを二つ三つお客さんに渡して早急にお帰り頂いたそうで、お客さんも満足げに帰っていったとか。
その日、ビーバーさんはポカーンとした顔の豚を引き摺りお店へと帰着したのであった。そんなー
そんなO氏とのファーストコンタクトも無事に終え。仕事に打ち込む豚の元にある「悲報」が届いたのです。
少し話が変わりますが、私の勤めてるお店は駅前にある新しい建物です。御近所の再開発も途中で側にはまだまだ古い建物や区画が残っていて、建て替えも順調に進んでおりました。ここで話を戻します。
所がそのまだ残ってる古い区画にて火事が起こったのです。幸い死者は出なかったそうですし、延焼も防げたものの当の建物は全焼。それも何故かというと前述した通り古い区画、建物も密集し道幅も狭く、さらには奥まった所にあった為。消防車も入れず、ホースも届かず、と打つ手が無かったとの事。
そう、その火事の現場こそ以前この豚めが訪問した文化住宅だったのです。しかも、放火した犯人?容疑者?は件のO氏であると。ファーストコンタクトの後も数度接客する事がありそれなりに印象に残ってたので、私はまたもポカーン。
その後、地元紙の記事や御近所の主婦達の井戸端会議より漏れ聞いた話を元に私がまとめた結果。
・事の起こりはO氏、深夜時間帯のお仕事をされていたようで隣室の方達とのコミュニケーションが不足しておられた模様。
・隣室の方達、しばらく顔をあわさないO氏が孤独死しているのではないか?と心配して大家さんへ相談。
・相談を受け不安になった大家さん合鍵にてO氏の部屋へ侵入。部屋には勿論O氏の遺体は無く、後に連絡も取れた為大家さん胸を撫で下ろす。
・しかし、只で貰った50枚入りのティッシュが49枚しか入って無かった事にすら激怒するO氏。例え大家といえどパーソナルスペースに侵入され我慢出来ず、隣室の住人達を罵倒し、大家を相手に訴訟を起こす。
・裁判にて、大家の心配、尤もであると。O氏の訴えは退けられる。尚、上告するも棄却され。完全に敗訴。
・裁判に敗れさらに逆上したO氏怒りの余り自室へと放火。そしてお縄につく。
ここからはフィクションよ?フィクションなのよ?
O氏「くそっ‼️俺は織田信長の子孫やねんぞっ‼️馬鹿にしやがって‼️だがっ、最早これまで。かくなるうえは❗️」
正常な判断能力を失ったO氏、自室にあった新聞紙にライターで火を着けるやいなや本棚や布団の敷いてある所へ放り投げ火を放ったのである。屋内にしっかり火がついたのを確認したO氏は突然大声で叫びはじめた‼️
「皆‼️火事だぁー‼️火事たぞぉー‼️早く逃げろー‼️」やはり正気ではないようだ。
そして、他の住人が避難したのを確認したO氏は台所にあった文化包丁を逆手に持ち、敦盛を唄ったかは知らんけど?自らの腹へ突き立てたのである。切腹‼️
しかし、介錯も無しに切腹したところで人間なかなか死ねないのである。痛い、苦しい思いをした挙げ句。放火直後に通報を受け、駆けつけたお巡りさんに取り押さえられて警察病院へ。
近所に住まうパートのおばちゃん「、、、っていう事があったみたいなのよ。」
豚「エェェ~」唖然
豚「ナニその茶番劇、、、、(ひとり本能寺の変?)なの?」
豚「、、でもOさんの姓って、ちいさいたんぼやん、、、自称(自傷)な上にそれって、、」もうことばない豚。
これにてこのお話は尾張‼️
これは私、ヒロポンがここ、なろうにおいて楽しい作品を提供してくれている作者様方の苦労を少しでも体験し、これからもなろう作品をより楽しむ為に体験談を元に作成した作品です。
苦情などは一切受付しておりませぬのでごめんしてね?