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タイムカプセル・パラドックス  作者: 宇佐見仇
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第七十二幕《閃電》

 第七十二幕《閃電》



「きゃー! 雷落ちたー! めっちゃゴロゴロ言ってるー!」


「ああクソっ! 来る前には雨の予報なんかなかったのに!」


「お父さん、あそこにあずまやがある! あそこで雨宿りしよう」


「よし。走るぞ」


「……ゴール! あー、靴下までビショビショ。完全にやられちった」


「山の天気は変わりやすいとは言うけど、本当、急だったね。さっきまでピカ天だったのに、もう真っ暗だ。傘はともかく、タオルを持ってこなかったのは失敗した」


「私、ハンカチ持ってるよ。使う?」


「ううん、キナちゃんが使って。ハンカチじゃ拭き切れないだろうけど」


「すごい雨だね。やんでくれるかな」


「通り雨だと思うけど。どっかでタオル買わなきゃだな。ここの売店に売ってたっけ。こういうゲリラ豪雨に遭遇すると、夏が近付いてきたなと感じるな」


「あ、ここの売店、Tシャツもあるみたい。パンフレットの写真に写ってる」


「どんなの? ……花柄シャツかぁ……。まあ、背に腹は変えられない。風邪を引くよりはマシだ。帰りにそれを買って、着替えてから帰ろうか」


「あーあ、雨って嫌だな。雨ってだけで憂鬱。学校にも行きたくなくなる」


「そんなこと言っていたら、梅雨時はもっと大変だぞ? でも、せっかく来られたのに残念だったね。こんな雨の中じゃ、ゆっくり植物も見られない」


「うう~、早くやめ~。雨雲消えれ~。どっか行け~」


「まあ、諦めてゆっくりしてなよ」


「むう……。うげえ、靴の中がぐっしょりして気持ち悪い」


「あ、ちょっとハンカチ借りれる? 携帯を拭きたい」


「はいどうぞ。あーあ、明日学校だけど、ちゃんと晴れてくれるかなぁ?」


「大丈夫じゃない? 予報じゃ晴れだったし。ハンカチありがと」


「どういたしまして。折り畳み傘、やっぱり持っとこうかな」


「一個持っていると安心だね」


「……何か、さっきから、つまんないことばっか話しているね、私たち」


「面白いこと話す必要があるのかい?」


「んー……。ないかも」


「どうせすぐやむよ。……ほら、もう弱まってきた」


「よし! 今の内に売店まで戻ろう! 出発!」


「元気だなぁ……。転ぶなよー」


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