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夏の悪夢(課題)

コウタは弄られキャラなのです。

 至福のひとときを与えてくれる神具オフトゥンから出た私は時計を見る。7時だ、窓からさす光が心地いい。


「あー良く寝たな。さて、ゲームする前に…」


 私はおもむろにスマホを取り出した。


「もしもしコウタ、私今日課題終わらせる予定だけどどうする?」


「てやんでぃばぁろめぃ!そんなもんよりA・Oだろ!?」


「そ、じゃあコウタが夏休み終盤で終わらないから助けてくれー、なんて言っても助けないし見せてもあげないからね。じゃあお楽しみに。」


「ウェイト!待って!ごめんなさい!マジでソーリー!ヒゲソーリー!助けは要ります神様仏様俺サマーバケイション!フゥー!」


 …私の友達は夏休みの魔力にあてられておかしくなってしまったのだろうか?とりあえず、


「…ふざける余裕があるなら良いみたいだね。」


 私はそっと通話を切った。なにか着信が来てたみたいだけど敢えて出ないでおこう。


 ★


 時計が10時半をさした頃、コウタが家を訪れた。


「で、言い分は?」


 玄関で土下座するコウタを見下ろす。


「マジで調子乗りましたー!これで許したってください!」  差し出されたのは人気ドーナツチェーン店シスタードーナツのドーナツの詰め合わせであった。


「はぁ、分かったよ。…それで、その後ろは?」


 少し開いたドアの向こうに見知った顔ぶれ、というかクラスメイト達が居た。


「あはは…、貢物のドーナツ買いに行こうとしたらクラスメイトの一人に鉢合わせてさ、理由を聞かれたんで答えたら、『ズルい!私達・・も行きたい!』。って言うもんだから『おう!いいぜ!』って言ったら連絡取り出して気が付いたらこの人数になってたんだ!ドヤッ。」


「おはよ、レン君。私達も一緒に夏休みの課題終わらせたくてさ。ごめんね、迷惑だったかな?」


「おっはよーレン君!ほらほら!こういうのってさぁ、皆で力合わせればすぐ終わらせられるじゃん?」


「はよーれんちー、課題だるくて誰かの写そうって思ってたらー、なんか楽できそうなイベの話来たからきちゃったー。」


 以下略でなんとクラスの女子全員が集まっていた。


「うん、良いよ。ほら、あがっちゃってよ。外熱いでしょ?」


 私が良いよと言った瞬間女子たちは喜びだした。


「ありがと!じゃ、じゃあお邪魔しまーす。」


「やたー!お邪魔するよん!」


「はわわ、初めて男子の家にお邪魔するですぅ。」


「これがレン君の家…は!?写真撮って記録を録らなくては!」


 さて、コウタ以外は皆家に上がったね。


「コウタ。」


「レン!許してくれるのか!」


「ギルティ、罰としてお茶菓子買い出ししてきて。はい、予算の10000円ね。飲み物は15本くらいでお菓子は3000円くらいで。残りはシスドでドーナツ買ってきてね。」


「え、ちょ!?ま!?明らか一人で買い出しをする範疇を超えてるよな!?せめて二人くらい手伝いが…。」


「ふーん、コウタは女子に荷物持ちさせるんだね。分かったよ。…ねぇ皆ー!コウタが「待て!分かったから!頼む!」…ん、じゃあ任せた。」


 コウタはチッキショメェ!と叫びながら駆けて行った。


「レン君どうしたのー?」


「うん、今コウタにお茶菓子の買い出しをお願いしたんだ。」


「そうなのー?ところで家の人はー?」


 ―ガタッ!!

 なんか急に女子たちがソワソワしだしたけどどうしたんだろう?まぁいいか。


 ★


 その後私達は協力し、4時間かけて課題を終わらせた。


「ふぅ、頑張ればすぐ終わるものだね。皆お疲れ様だよ。」


 しかしまぁ、何時になったらコウタは買い出しを終えてかえってくるのだろうか?

 すると玄関の方からコウタの声がした。噂をすればなんとやらだ。


「ぜぇ、はぁ、どうだ!一人でやり切ったぞ!」


 買い出しで頼まれた品々がコウタの体を覆い隠していてコウタの顔が見えない。が、汗だくだろうな。


「まさかホントに一人でやりきるとは思わなかったよ。まぁ、お疲れ。」


「アホコウタおっつー!」


「脳筋乙。」


 コウタをバカにしながらもお礼を言ったのは私含め3人。


「お菓子ー!」


「甘いものだー!」


「お菓子ですわ!」


「頭使った後はやっぱ甘いものよねぇ。」


 他は全員お茶菓子にしか眼中に無い様だった。


「シクシク、俺の頑張りはいったい…」


「よし、皆。お茶菓子も来たことだし課題終了お疲れ様って事で小さくだけど打ち上げしようか?」


「「「「「「「わーい」」」」」」」「おっしゃあ!」


 女子の一人が、


「コウタ君はダメだよ?」


「なんでだよ!?」


 もう一人が、


「だって課題終わってないでしょー?これは終わった人が対象だよー。」


 買い出しで課題に全く手を付けられなかったコウタは終わっている筈もなかった.


「ちきしょうめぇ!!」


「まぁ、どんまい?」


 女子の楽し気な声が木霊する部屋の隅で一人寂しく課題を写すコウタの姿があった。


「くそう、くそう!」


「まぁ、いいじゃないの。これで心置きなくA・O出来るでしょ?」


「………。」


「こっちみないで。」


 納得出来なさそうに私を見つめるコウタだった。

まさか書いててゲーム要素が全く抜けるなんて思ってもいませんでした。

( ゜Д゜)!?

次回はちゃんとゲームのお話をします!姉もでます!(多分)

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