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連続投稿その壱
VRMMOの世界に入ると。
「やっほー!お久し~♪」
「久しぶり。確か正月ぶり?」
姉さんが待ち構えていた。
「9時って言ったのはこの為?」
「そだよ~♪あとあとレンのアバター弄りたいなぁって♪」
手をワキワキさせながらにじりよってくる姉。現実なら職質ものである。
「ダメ、っていってもするのは分かってるから。」
「ふふふぅ!モチのロンなのさ!安心して大まかなのは決めさせてあげるからさ!さぁ、アバターを作成しよっか!」
★
「姉さん、この種族ってのは?」
「んとね、選んだ種族によって得意分野が違うんだ。人族は特にはないけど固有能力を除けばオールラウンダーって感じかな。獣人族は身体能力系に富んでいるよ。いくつか固有能力持ちの種もあるよ。魔人族は魔法能力が高いよ。あ、エルフもここに含まれるからね。魔人族も固有能力があるよ。種によって身体能力特化してて魔法能力がピーキーなのもあるよ。」
スラスラと姉の口から説明が流れるように出てくるのに驚きながらも種族を決める。
「ん、この獣人族にするかな。」
「よっしゃぁ!!キタコレ!」
「?」
「あ、こっちの事だから気にしなくていいよ♪」
「次は…」
「じゃ、レンくん後はお姉ちゃんにまかせてね♪」
「え、でも。」
「まかせてね♪」
結局私が決めれたのは種族だけであった。
★
2時間後
「さて♪ふっふぅ完璧ね♪今日程私の才能が恐ろしいと思ったことはないわ♪」
「スヤァ」
「って、寝てる!?起きてレンくん!おーきーてーよ!」
「ん、おはよう。姉さん。ゲームの世界でも寝れるんだね。」
「ふふふ!すごいでしょ!調整大変だったんだから!あ、そうそう実はこの世界にいる間は身体の方は睡眠状態にあるの!だから寝不足の人や不眠症の人でもゲームの中では起きながらリアルでは寝てるという素敵な世界よ!そしてゲームのし過ぎて寝不足~なんてないから時間いっぱい出来る廃人仕様よ!」
「へぇ、凄いんだね。流石姉さんだよ。」
なんとなく凄いのは分かった。
「この一言の為に頑張ったと言っても過言ではないわ!だってレンくん寝るの好きだから寝てるからゲームしないなんて言われたらお姉ちゃんのハートはブレイクしちゃうよ!」
余談でこの仕様のおかげでリアルで昼にプログラムと格闘、夜はゲームの世界でプログラムと格闘という。1ヵ月24時間デスマーチを行ったと言う話も聞けた。社畜…、なむなむ。
「あ、そろそろサービス開始の時間ね。レンくん、沢山この世界を楽しんでいってね!それじゃまたね!」
姉の姿が消えると同時に目の前が真っ白になった。
《プレイヤーネームを設定して下さい。》
ピコンッとシステムウインドウが現れる。
普通にRenでいいかな。
《アバターを読み込んでいます。完了。それではレンさま、アーキテクト・オンラインの世界へようこそ!これより始まりの街アインへ転送します。》
そして私はアーキテクト・オンラインの世界、アインの街へと転送されるのだった。