死街地
「ハンク、街の中のゾンビ退治を手伝ってくれ」
僕はハンクへ言った。
「確かにうめき声は嫌だな、いいだろう」
ハンクは、手に持っている剣を確認した。
「門の前のグレッグのところへ行け」
「グレイ、話がある」
僕はグレイに話しかけた。
「なんだ?」
グレイは、ジャガイモから種ジャガイモを作っていた。
「街の中のゾンビを倒す、手伝ってくれ」
グレイは手を止めた。
「危険なのは承知だよな?」
グレイは言った。
「ああ」
するとグレイは立ち上がった。
「よし、連れて行ってくれ」
この世界の住民は魔物などと戦ってきた経験からか、戦いに関する恐怖心は僕よりも小さい気がする。
そして僕達4人は門の前に集まった。
「レベッカ、俺らが入ったら直ぐに閉めてくれ」
グレッグが言った。
「わかったわ、それとニュースパイク、これ」
渡されたのは剣だった。
「ニュー? まぁいい、その剣はいいものだからちゃんと使えよ」
ハンクが言った。
「作戦はどうなんだ?」
グレイがグレッグに聞いた。
「簡単だ、4人固まって動いて少しずつゾンビを減らすってだけだ、単独行動はしない、もしみんなが散り散りになったら、誰かが煙幕魔法をあげたら作戦中止だ」
グレッグの作戦には煙幕魔法が必要だが僕にできるのか。
するとレベッカがそれに気づいたのか
「クラウディよ、呪文を頭で唱えれば大丈夫」
ためしに唱えてみると手から煙が打ち上げ花火のように飛び出した。
「よし、じゃあ入るぞ」
僕は言った。
「レベッカ、煙幕が見えたら開けろよ!」
グレッグはそう言った。
レベッカは門を勢いよく開けた。
「入れ!」
グレイのその声と共に4人は勢い良く市街地に入った。
そして門はまた勢いよく閉まった。
すると目の前にはゾンビがいた。
グレッグは剣を抜き頭に突き刺した。
血しぶきが地面に滴り落ちる。
グレイは、サーベルを持っていてゾンビの頭を切り跳ねて頭を踏み潰した。
ハンクと僕は、頭にそのまま振り下ろした。
「グレイ、お前の戦い方は危ないぞ」
ハンクは言った。
「ああすまない」
僕達は街中を歩いた。
時が止まってるようだった。
民家から次々ゾンビが現れる。
あたりにぶきみなうめき声が聞こえる。
近づいてきたゾンビを勢いよく切っていくハンク。
頭は狙えてないが無力化にはなっている。
グレイは、サーベルでゾンビの頭を次々刺していった。
グレッグは、剣で素早くゾンビの頭を切断すると遠くのゾンビに向けて弓を打ち続けた。
僕は、ハンクがつぶし損ねたゾンビを殺し、皆の背後を警戒した。
なんとか街のゾンビはひと段落ついた。
「ハンク、頭を狙え」
グレッグがそう言った。
「ああすまない、大量にいると冷静になれなくて」
ハンクは言った。
街中の死体の山をグレッグは持ってきた松明で焼いた。
あたりに異臭が漂う。
「さて、ところどころの民家のを退治していくか」
僕達はその後あらゆる民家を確認してゾンビがいたら殺した。
ゾンビの死体はグレッグが作った簡易的な焼き場へ運んだ。
各自、安心したのか個別行動気味になっていた。
その時だった。
死体を運んでいたハンクが倒れこんでいた。
どうやら倉庫に誰かがゾンビを閉じ込めていて、その倉庫が今潰れたらしい。
急いで僕は走って行き、ハンクに一番近いゾンビの頭を刺して、ハンクの手を持って走った。
「すまねぇ、スパイク」
ハンクは息を切らしながら言った。
グレッグが気づき弓で倉庫のゾンビを処理した。
「なにがあった!?」
グレイが近づく。
「いや、ちょっとハプニングがあっただけだ」
僕は言った。
「とりあえず、街にもうゾンビはいないのか?」
僕は言った。
「いや、まだ城と壁の見張り台と衛兵詰所を見てないな」
グレッグが言った。
「さすが、衛兵だな」
グレイは言った。
僕達はまず城へ向かった。
王と貴族は死んでいるか、きっと逃げているはず、だから生きた人間はいないはずだ。
いや、あるいは……。
「グレッグ、どこへ行くんだ」
グレイは言った。
「牢獄の鍵を探す」
グレッグはそう言って王宮の衛兵待機所へ行った。
待機所は王宮の中にある詰所で常に王の護衛をする部隊が駐在している。
そこに牢獄の鍵はあった。
「どうするつもりだ?」
グレイは言った。
「戦力になるかもしれない。」
グレッグのその言葉が波乱を起こした。




