デッドプリンス
デッドプリンスは地上を眺めながら不安に思っていた。
5日は生き残れないと思っていたのにその5日を過ぎた。
やはり1カ月にすべきだったかと後悔の念がよぎる。
1週間が終わった後確信した。
このままでは生き残ってしまうと。
不思議だった、バーグやボイルとタイリーは、賊にも襲われたし、ゾンビの大軍も相手にした。
しかし、あいつらの死は絶対にない、そう確信させていったのだ。
元々決まっていたのかもしれない。
運命にまた踊らされたのかという後悔があった。
部下のように思っていた魔王でさえデッド・プリンスは道具だったのだ。
「やはり、俺らの勝ちなのか?」
ハンクは言った。
「まだわからないが、そうだといいな」
スパイクは言った。
「やぁニュース、おっとスパイクってついつい自分でも言ってしまうことがあったが、今はその心配はないようだ」
グレイが言った。
「えらく能天気だな」
スパイクは言った。
「いや、どうせ消滅するかもしれないなら、楽しくね、グレッグみたいだな、まぁ俺だって怖いんだ、かつてないほどの賭けだよ、魔王も惨い魔法を使ったものだ」
グレイは言った。
「魂の死は、下の世界の死よりもよほどきついだろうな」
スパイクは言った。
「厳密にいうと、消滅した魂は冥府の力になる、その中で役目を終えればまた新しい魂の材料になるのだ」
デッド・プリンスは言った。
「つまり、どういうことだ?」
ハンクは尋ねた。
「お前らの霊魂は、結局は生き続ける、まぁパーツはばらばらだけどな」
デッド・プリンスは言った。
「でも今の俺らじゃなくなるってことだろ?」
ハンクは言った。
「人間では理解できんだろうな、なぜこんなことを話したか、おかしなものだ」
デッド・プリンスは言った。
「おいおい、俺らはもし負けても生き返れるのか?」
ハンクは聞き続けた。
「何、敵に話しかけてるんだ」
グレッグは頭を掻いた。
「敵、そうだな、そうかもしれねーけど、一応偉いやつなんだろ」
ハンクは言った。
それからの時間は奇妙だった。
もし、あの3人が死ねば消滅して力となって働いて、パーツになってまた新しい魂になる。
そんなとてもじゃないけど、耐えられない事があるのに。
デッド・プリンスと冥界に来た住民との間につながりが生まれた。
「俺がばらばらになって他の奴とくっついて1つの魂になることもありえるのか?」
ハンクは聞いた。
「そりゃそうだ、肉体の生まれ変わりがあるのなら、これは魂の生まれ変わりだ」
デッド・プリンスは言った。
「まぁ、そんないやーなことになる心配はもうないな」
ハンクは言った。
「認めたくないな……俺は昔はこんなじゃなかったんだが」
デッド・プリンスはため息をついた。
「なんか、思ったより怖くなくてよかった」
グレッグは言った。
「まぁ、実際今起こってることは本当に恐ろしいがな」
スパイクは言った。
「さて、あと何日かしら」
レベッカは言った。
「それか、数えるのが嫌になるがもうすぐであいつらの生存2週間が達成される、まぁ負けだ、2週間にしたのが間違いだと思ったが、これは1カ月でも変わらない気がする」
デッド・プリンスは言った。
その日を待つまでデッド・プリンスは穏やかに会話をし始めた。
支配者として生まれたが他の支配者の次元に冥府が狙われていること。
それによって冥府の秩序が壊れること。
冥府が存在しなければ他の魂の行き場も力を失うこと。
ある意味彼は、冥府の力の為に魂を生贄に捧げることで魂の死をなくした。
生贄になってばらばらになって出来た魂の霊魂も形を変えてまた生き返ること。
「ネイチャー・ロードとの決闘によって生まれた掟により我は負けそして死ぬ、お前ら全員解放だ、街もな」
デッド・プリンスは呟いた。
「さて、ここからはネイチャーロードの仕事だな、ぐう」
デッド・プリンスは倒れた。
「待てよ、また偉いあんたはここの支配者になるんだよな?」
ハンクは言った。
「力が弱まったからどうだかな、いやしかし我にはお前らの信じる神が作った魂の行き場を守る仕事がある」
デッド・プリンスは言った。
「勘違いしては困る、冥界に来たお前らにとっては迷惑極まりない存在だったな、しかしなかなか楽しかったぞ」
デッド・プリンスはだんだんと消えていった。
「俺らは勝ってよかったんだよな?」
スパイクは言った。
そして僕たちは気が付くと街にいた。
「生き残ったんだ!」
ハンクは叫んだ。
「どうなることかと思いましたが、冥府の支配者も意外なものですね」
リキは言った。
「案外悪いやつじゃなかった」
スパイクは言った。
「ニュース、見事な判断だった」
グレイは言った。
「よせよ、お前らを危険に晒したのは事実だしな」
スパイクは言った。
「だが生きてる」
グレイは言った。




