第2話『抗争』
※本作は東宝ゴジラ作品シリーズの二次創作です。決して現実の団体、人物、場所などとの関係はありません
東京壊滅から七日。
死者・行方不明者は数十万人。
被害総額は計測不能。
世界各国は緊急会議を開催した。
アメリカ。
ロシア。
イギリス。
フランス。
そして日本。
各国は巨大怪獣への対応を協議する。
しかし、日本政府が下した結論は一つだった。
「我々が止める。」
地球防衛軍。
本来は世界各地に現れる怪獣への対処を目的として設立された特殊防衛組織。
その総力が、日本へ集中する。
東京湾。
海底各所にソナー網が展開される。
航空部隊。
戦車部隊。
艦隊。
ありとあらゆる兵器が配備された。
防衛軍隊員の一人が静かに呟く。
「本当に勝てるんですか。」
隣の隊員は少し笑った。
「勝つしかない。」
その言葉だけだった。
---午後3時12分。--
東京湾全域で巨大な振動。
「来るぞ。」
海面が盛り上がる。
巨大な背鰭が海を切り裂く。
ゴジラゼノ。
再び上陸。
「総攻撃開始!」
艦隊からミサイルが放たれる。
戦闘機が爆撃を行う。
戦車が一斉射撃。
爆炎が海岸を覆う。
数分後。
煙の中から現れたのは、変わらぬ黒い巨体だった。
損傷、確認できず。
「くそっ……!」
その瞬間。
ゴジラゼノは口を開いた。
しかし放射熱線ではなかった。
口元に黒い粒子が集まる。
その中心には、白く輝く核のような光。
周囲の空気が激しく歪む。
「……あれは何だ?」
隊員が呟いた。
次の瞬間。
白と黒が入り混じる球体が放たれた。
ゆっくり飛んだ。
だから誰も避けられると思った。
違った。
着弾。
世界が白く染まる。
次の瞬間、黒い衝撃が大地を飲み込んだ。
海岸線は消滅。
艦隊は一瞬で蒸発。
地形そのものが書き換えられる。
通信は全て途絶えた。
後に解析されたエネルギー量は、人類が過去に行ったビキニ環礁クロスロード作戦における核実験五発分に匹敵すると推定された。
人類は初めて理解する。
ゴジラゼノは「倒す相手」ではない。
存在そのものが、終末だった。
そして、その夜。
世界中の天文台が異常を観測する。
地球を取り巻く空に、説明不能な光の揺らぎが現れ始めていた。
それは、誰にも意味を説明できない現象だった。
だが後に、人類はその日をこう呼ぶことになる。
「幻星の始まり」




