4-2 遠古精霊の集い
皆さんが今まで経験した中で、一番激しい雨はどんなものでしたか? 停電が起きるほどの豪雨でしょうか。
コーラたちが遭遇したのは、そんなものとは比較にならないほど、何倍も激しい雨でした。
しかも、その雨が降り出した理由は、天候とは一切関係がなかったのです。
あたしたちは走って森の境界を離れた。
高原の地面は巨杉の森とはまるで違う。弾力のある腐葉土もなければ、分厚い枯れ葉の層もない。足元はむき出しの砕石と干からびた固い泥地で、一歩踏み出すたびに足の裏が痛んだ。鉄頭が後ろで小走りしながら、時折不安定な石を踏んでよろめき、不満げに鼻を鳴らしていた。
亜倫の歩調が急に緩んだ。
「見ろ」彼が地面を指差した。
しゃがんで見た瞬間、あたしは固まった。
それは途方もなく広い溝だった——あたしたちの前に横たわる砕石の地面に、少なくとも十数歩の幅で刻まれている。溝の底は半透明の瑠璃のような質感を呈していた。硬い岩石が極めて高い温度で一瞬にして融かされ、冷却後に滑らかなガラス面として凝固したかのよう。溝の両側の砕石は暗赤色に焼け、残余の熱を放っている——雨水が落ちると、シュウシュウと白い蒸気を立ち上らせていた。
「何がこんな痕を残したの?」あたしは手を近づけ、表面に残る熱で火傷しそうになって引っ込めた。
「**餘燼龍**」亜倫が溝の傍にしゃがみ、指先であの瑠璃化した岩面を撫でた。
「遷徙の際に残した足跡だ。凝固の度合いからして、数時間前に通過したものだろう」
「竜だと?」ザカの獣瞳が一瞬で収縮した。
「じゃあ、あの嵐は——」
「天候が変わったんじゃない」亜倫が彼の言葉を引き取り、手を伸ばして空中の小雨を受け止めた。あたしは彼の指先に細かな静電気が弾けているのに気づいた。
「餘燼龍は遷徙の際に、客人を連れてきていた。深海の精霊が彼らに運ばれて高空に上がり、もともとそこにいた大気の精霊とぶつかったんだ」
彼は頭上で急速に暗くなっていく空を見上げた。
「この雨は暴風雨じゃない。双方の精霊が喧嘩を……いや、じゃれ合っているんだ」
「精霊がじゃれ合って、あたしたちがとばっちり」あたしはぼそりと呟き、外套をきつく巻いた。
「突っ立ってないで。行くぞ」
◇
雨は小から大へと変わっていった。だがその「小から大」への過程は、あたしの想像の十倍も速かった。
最初は散発的な、針先ほどの細雨。肌に触れるとひんやり冷たかった。あたしは足を速め、砕石の斜面を一つまた一つと迂回しながら、風を遮れる岩壁や窪みを目で探し続けた。
だが高原は平坦すぎた。広げた、皺一つない獣の皮のように平らだ。たまに突き出た孤立した巨岩を除けば、遮蔽を提供できる地形はほぼ皆無だった。
そして——ほぼ一瞬で——空が崩れ落ちた。
「雨が強くなった」のではない。空全体に裂け目が走り、ありったけの水が一度に降り注いだのだ。
雨幕が降りたその一秒で、何も見えなくなった。世界が灰白色の水の壁に変わった。雨粒が石の面を叩く音は「パチパチ」ではなく、連続する耳を聾する低周波の轟音——千百もの太鼓が同時に耳元で打ち鳴らされるような響きだった。
「離れるな!」亜倫の声が前方から届いた。だが壁一枚隔てたように遠い。
あたしは頭を下げ、腕で顔を庇い、本能だけで彼のぼやけた影を追って走った。鉄頭があたしの横で悲鳴を上げた——あの厚い皮を持つ獣でさえ、目を開けていられない。ザカが片手で鉄頭の首縄を掴み、自分の体で雨の一部を遮ってやっていた。
足元の砕石地はものの数分で泥濘へと変わった。一歩踏み込むたびに脛の半ばまで沈み、引き抜く時には吐き気を催すような吸い付く音がする。
あたしの外套はとっくに濡れ切っていた。濡れたのではない——水がたっぷり注ぎ込まれ、ずっしりと毛皮に張りつき、骨鎧を着ているようだった。一歩歩くたびに裾からポタポタと水が落ち、すぐにまた新しい雨水で満たされる。
毛皮は暴雨の中では悪夢だ。亜倫の言った通りだった。
◇
暗雲が空を鍋蓋のように押し潰していた。今が昼なのか夜なのかわからない。どれだけ歩いたかもわからない。わかっているのは、脚の感覚はとうになくなっているのに、まだ機械的に動いているということだけだ。
亜倫がようやく、わずかに突き出た岩棚のそばで立ち止まった。
「野営する」
たった二文字。だがこの暴雨の中では、天国の入り口のように響いた。
ザカが鉄頭の鞍袋から残りの防水油布を引っ張り出した。——あれは中継地点で老ムールが残した貨物の中から、彼が唯一持ち出したものだ。「縁のある奴が持っていけばいい」、あの時はそう言っていた。その縁のある奴は、あたしたち自身だったらしい。
亜倫が岩鑿で石壁に固定点を幾つか打ち、ザカが油布を広げ、長槍を支柱にした。あたしは下で砕石を片付け、できるだけ平らな地面を作った。
出来上がったもの——「出来上がった」と呼べるなら——は、三人がどうにか押し込める程度の簡易テントだった。油布が三方から大半の雨を遮っていたが、天頂の継ぎ目からは絶えず雨漏りし、冷たい水滴が定期的にあたしの額を直撃する。
鉄頭は入りきれなかった。テントの外に座り込み、巨大な頭を油布の隙間に突っ込み、鼻の穴でザカの背中に息を吹きかけている。その表情は、捨てられた子犬のように恨めしげだった。
「あっち行け」ザカは罵ったが、手は油布の端をわずかに持ち上げ、鉄頭の頭くらいは入れるようにしてやった。
亜倫が熾熱粉を使い、鉄頭の鞍袋から漁った、辛うじて乾いていると言える布の切れ端に火をつけた。火はとても小さく、漏れ入る雨水にいつ消されてもおかしくなかったが、その存在そのものが慰めだった。
橙色の光が狭い空間で揺れ動いた。
外は世界の終わりのような豪雨。中はずぶ濡れの三人と、押し込んできた巨大な駄獣の頭と、いつ消えてもおかしくない一握りの火。
あたしは体を丸め、背を岩壁にもたれかけ、膝を胸に押しつけた。全身のどこにも乾いたところは一寸もない。寒い。疲れた。体中の骨が抗議している。
だが、雨の中を歩き続けたことがあまりにも体力を消耗していたからか——あるいは、あの揺れながらも消えない小さな火が運んでくるかすかな温もりのせいか——一日中張り詰めていたあたしの中の糸がようやくほどけた。
目を閉じた。
暴風雨の轟音が耳の中で次第に遠ざかっていった。雨粒が油布を叩くリズムが、不思議な子守唄に変わった——密で、途切れない。意識がぼやけ始めた。左からザカの体温が伝わり、頭上からは鉄頭の鼻息が降りかかる。かすかに草の匂いと、泥の生臭さが混ざっていた。
どれくらい眠ったのかわからない。
数時間だったかもしれないし、ほんの一瞬だったかもしれない。
「起きろ」
ザカの声だった。
普段のだるそうな、半獣人らしい低い唸りではない。今度の彼の声は限界まで押し殺され、喉の最も深いところから絞り出した息のように低かった。
あたしの目が弾かれたように開いた。
テントの中の火はとうに消え、細い煙が一筋残っているだけだ。外の豪雨はまだ続いている。だがザカの注意は雨には向いていなかった——彼の全身は石のように硬直し、片手が地面に押し当てられ、金色の双眸が闇の中で燃えていた。
鉄頭が震えている。寒さのせいではない。恐怖だ。
「動くな」ザカの唇がほとんど開かなかった。
「下に何かいる」
……皆さんも感じましたよね? 最後、地底から響いてきたあの振動を。
正直に言うと、これから起きる出来事は、この物語を構想し始めた時からずっと一番書きたかったシーンの一つなんです。
もし鼓動が高鳴ったのなら、ぜひお気軽にコメントを残してください!
たとえ「続きは?」の一言だけでも、私にとっては大きな原動力になります。
——次回、第三節「泥濘の中の死の舞踏」




