第6話 国境越えと初めての女性
毎日18時に投稿しています。お読みいただければ幸いです。
国境の街に着きました。国境を超える手続きのため、3日ほどお休みです。
明々後日朝に広場集合ということで、いったん解散となりました。
赤いバラ団のジュリアさんから「この街で安くておいしい料理と酒を出す場所を知っているですが、一緒にどうですか」とお爺様にもじもじしながら聞いてきました。
「できれば先に宿をとって荷物を置いておきたいのです。知っている宿があるのでそこに泊まろうと思っているのですが、一緒にいかがですか」とお爺様が返すと、赤いバラ団の皆さんはみんなでこそこそ話をしています。
「高い宿かな」
「お金大丈夫かしら」
「でもフィルと一緒の宿に泊まりたい」
「私はどっちでもいいわ」
お爺様は笑いながら言いました。
「今回、いろいろ私にも孫にも便宜を図っていただいたので、食事も宿もこちらで持ちますよ。遠慮しないでください」と笑いながら言いました。
僕はお爺様に問いただしました。何か下心があるのではと思ったからです。
「お爺様、まさかとは思いますがジュリアさんとリンダさんと仲良くなるつもりですか?」と聞くと、「此方からは何かするつもりはないよ。でもあっちから来たら断るのは失礼だろ?」と真顔で言います。
「まあ、冒険者同士、一夜の思い出に終わることも多いし、一人二人側室が増えたところで問題ない、と思う。それよりもお前はどうなんだ。プリシラさんとずいぶん仲が良いじゃないか」とお爺様が返してきたので、「プリシラさんは僕のことを弟のように思っているだけですよ。僕みたいな子供を相手にするはずないじゃないですか」と返すと、「とてもそうは思えんがな。まあ、側室なら何人いても問題ないからな。テルミヤには房中術を教えてもらったのだろ?」とにやにやしながら言いました。
「ええ、習いました。女性を喜ばすすべは、かなり優秀だと師匠からお墨付きをいただきました」と言いました。
テルミヤ師匠には自分が満足するだけではだめ、相手を満足させなくちゃいい夫婦関係は気づけないよとサキュバス伝来の技をいろいろ教わりました。
前世の知識も併せて、かなりの使い手であると、自負しています。
しかし、「最初の相手は取っておかなくちゃだめよ。男にとって一生の思い出になるからね」言って師匠とは最後まではしていないので、僕はまだ童貞です。
赤いバラ団の皆さんは恐縮したように、それではお言葉に甘えますと言って、一緒の宿に泊まることにしました。
宿に行く途中、冒険者ギルドにより、死体やうばった物品の換金を行いました。
基本この世界では、盗賊を討伐して獲得したものはすべて討伐者の者になります。まあ、税金として1割取られますが、大したことはありません。
ちなみにこの税を上げた領主がいたのですが、盗賊の討伐に冒険者が手を出さなくなり、領軍を使って討伐する必要になり、大赤字になったそうでそれ以来盗賊討伐の際の税は1割が相場となっています。
賞金は全部で、200万ブッシュ程となりました。当然赤のバラ団さんが討伐した盗賊の分は別です。赤いバラ団さん達の退治した盗賊の死体や装備は僕が時空魔法で収納していたので、無駄なく換金出来て赤いバラ団の皆さんもホクホクです。
報酬を手にしてから、宿をとって皆で打ち上げです。お爺様の知っている宿は大変きれいで、専用の浴場付、ベッドも広く二人が寝ても十分な広さです。
赤のバラ団の皆さんは「これただで泊っていいの?」と驚いていました。一泊100ブッシュですので特に何の問題もありません。
みんな自室の浴場で身を清めた後、酒場に繰り出しました。
僕はまだ未成年なので、水か柑橘系の果物を絞ったものに水で薄めた物ですが、皆はエールやミードなどのお酒を飲んでいました。
お爺様の左右には、ジュリアさんとリンダさんが、僕の左右にはプリシラさんとリーニャさんが座りました。
料理はおいしく、パクパクと食べていたのですが、そのうちジュリアさんとリンダさんがお爺様の腕を取り、頭を寄せてきました。
僕の方もブリシアさんがくっついてきます。
リーニャさんはニコニコしながら「あらあら」と言っています。
とりあえず素面の僕が、そろそろ帰りますよと言って、会計を済ませた後で、全員を宿に連れ帰りました。
全員を部屋に放り込むと、軽くお湯を浴びて、ベッドに潜りました。
しばらくして、コンコンとノックがして「フィル開けて」とプリシラさんが言ってきました。開けると下着だけの姿で部屋に入ってきました。
プリシラさんは後ろ手に部屋の鍵を閉め、駆け寄ってきました。
何事かと思ってプリシラさんに聞こうとしたら、「フィル、すきよ」と言って、僕をベッドに押し倒しました。
朝になりました。横にプリシラさんが寝ています。二人とも裸です。
僕の童貞はプリシラさんに捧げました。といっても前世では経験済みなのですが。ちなみにプリシラさんも処女でした。
これは責任取るしかないよね、でも、結婚を申し込んだら、「一度寝ただけで彼氏づらしないで」とか言われたら立ち直れなくなりそうです。こういう場合どうしたらいいかと悩んでいたら、「そうだお爺様に聞いてみよう」とひらめきました。
まだ寝ているプリシラさんのベッドを抜け出すと、そっとドアから外に出てお爺様の部屋に向かいました。
コンコンとノックして、「お爺様入りますよ、ご相談があります」と言ってから中に入ると、お爺様はジュリアさんとリンダさんと三人で寝ていました。ちなみに全員裸です。
「おう、おはようフィル」とお爺様は何でもないように片手をあげて挨拶してきました。
僕はあきれて「お爺様、二人に手を出したのですか?」というと、「二人が部屋に尋ねてきたんだよ。この場合手を出さないのは失礼にあたるだろう?」
「僕は冒険者の流儀はわかりませんが、この場合どうするのですか。やり捨てる気なのですか」と非難する目で見たら「やり捨てるやつもいるが、俺はやっちまったら責任取るのか筋だと思っている。ただ、まあ、女の気持ち一つだな」と言いました。
「おばあさまになんて言うんですか」
「好きな女ができた。側室にしたい、だな。まあテルミヤはにやにやしながら笑うだけだろうが、ミーヤからはぶん殴られるだろうな。カーヤはニコニコしながら魔法の一つも打ち込まれるかな」と恐ろしいことを言います。
「大丈夫なんですか」と尋ねると「なんとかなる、と思いたい」と苦笑いをしながら言いました。
「とりあえず、手紙で連絡しておいて、夏にでも家に帰りますか。僕も紹介したい人がいるので、一緒に帰りましょう」
お爺様はにやにやとしながら「あの魔法使いのお嬢さんか、寝たのか?」
僕は黙ってうなずきました。
そんな風に会話をしていると、寝ていた二人とも目を覚ましました。
2人は最初寝ぼけていたようですが、僕の姿を認めるとジュリアさんはハッとして布団にもぐり、リンダさんは「フィルおはよう」言って手を振ってきました。
リンダさん上半身が丸見えです。僕はあわててそっぽを向きました。
そういえば、僕も部屋にプリシラさんを置いたままです。「それじゃ僕は部屋に帰りますので、あとで下の食堂で落ち合いましょう」と言って、部屋を出ました。
途中で、お爺様に相談するのを忘れていたことに気づいて頭を抱えましたが、お爺様の部屋に戻るのは少し気恥しいので、相談するのはやめて部屋に戻りました。
部屋に戻ると丁度プリシラさんが目を覚ましました。
「おはよう、フィル」と言って、顔を赤らめて布団の中に隠れてしまいました。そして目だけ出すと、「フィル、とても気持ちよかった。私もフィルのこと気持ちよくできたかな」と聞いてきたのがかわいくて、「すごくよかったです。プリシラさん愛しています」と言って、額にキスをしました。
二人で手をつないで宿の食堂に向かうとリーニャさんが所在なげにお茶を飲んでいました。
「二人ともおはよう。昨日はお楽しみでしたね」とにやにや笑いながら言ってきました。
「フィルすごかった。初めての時は痛くてつらいと聞いていたのだけど、めちゃくちゃ気持ちよかった」と言いました。僕は思わず赤面してしまいました。
「あらあらごちそうさま、ついでに二人の様子も見てきてくれない?」と言いました。
「みんなもうすぐおりてきますよ。さっき声をかけておきましたから」と言っていると、3人が下りてきました。
お爺様は両腕をつかまれ、少し歩きにくそうでしたが、仕方ないですね。
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全然星もブックマークも貰えません。勢いで書いたのはだめですね。あまりだめなら打ち切ります。