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ワタクシ。Ritaであります!  作者: リノキ ユキガヒ
第八章「記録!記録!記録!~それは戦艦武蔵のように」
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 そこはしかしだ。自衛隊は公な機関であるので軍事機密に属さない限りは情報は公開されている。

 当然、このアンブッシュのポスターに限り問い合わせが殺到した。防衛省はこれに対して、ポスターの端にモデルの名前の記載が小さくしてあると、ホームページ上にて異例の発表をして対応。

 この事により、私の自衛官募集のポスターは世間から一気に注目を浴びる事になる。

 それから事は大事になったのは言うまでないだろう。

 自衛隊のポスターといえば、町の掲示板に張ってあるのが相場だ。そしてそれらはケースなどで、保護されているものは殆どない。

 つまりは簡単に持ち去れる訳だ。

 と、なると勝手に頂戴し、フリマアプリか何かで一儲けしようと企む輩が出てくるのは世の流れだ。

 とはいえ、自衛隊も手をこまねいている訳ではない。

 いたちごっこなのは覚悟の上で暫くは張り直しをしていたが、余りにも盗難のペースが早く、ポスターの補給が間に合わない事が事態が発生した。

 そうなると、まさに悪漢の思う壺。私のポスターの値段が見る間につり上がり、高値で取引される最悪の事態へと発展していった。

 微細ながら私も自身のSNSでこらのものに手を出さないよう呼び掛けたが、その効果の程はお察しだ。

 ここにきて、公報活動の凄まじさとプロパカンダの恐ろしさを目の当たりにした。

 もしもだ。第三帝国のあの政党のあの公報大臣がいたならそれは両手を挙げて喜んだだろう。

 まぁナンタラ十字賞と、まではいかなくともそれなりに表彰はされたかもしれない。


 フフッ


 まぁ、正直これが笑ってもいられない状態な訳だ。

 ポスターの高騰を防ぐにはそれの値打ちを落とす以外に道はない。

 と、いう訳でこのポスターを急遽、地本で配布する事が決定された。

 どうせ盗まれるなら配ってしまえという考えだ。

 正直、私としてはこのような物量作戦には一抹の不安を感じずにはいられなかった。


 ○月○日、それは実行されたが案の定、各地本の前には長蛇の列が形成されその対応に大わらわになったのは想像に難しくないだろう。

 これが駐屯地際などのイベントで、営内ならば手は打てた。

 しかし、地本が収まるのは大概が駅前の雑居ビルだ。

 いや、それならまだよいが中には幹線道路沿いなんかもある。

 勿論、地本などでこのような混乱は自衛隊創設以来初めての事であり、現場の隊員達には成す術はなかった。

 援軍など望めるべくもないのは明白だ。

 マスコミはこの事をあの手この手で煽り続ける。

 正直、自衛隊としては有事としても致し方ない事だが、国民からすると只のドンチャン騒ぎだ。この騒ぎに全隊員を投入して事態の収拾は図る訳にはいかない。

 ついに、自衛隊最高幹部であるところの大臣が異例中の異例。記者会見を行い事態の収拾へと動いた。

 地本での無料配布は即時中止となり、ポスターは埼玉県は朝霞にある陸上自衛隊公報センター「りっくんランド」にて販売する事が発表された。

 勿論、悪質な転売を防止するための策を講じた上での販売である。

 それ以後、事態は一気に収束へと動いた。

 流石に自衛隊相手に悪さを働こうという命知らずな輩は居なかったようだ。


 が


 どのような方法で転売を防いだかは知らない方が身の為だろう。


 以上。



「んぁ、えらい騒ぎになったな~」

「だな、こんなの自衛隊創設以来初めてダロ~な~」

「ま、大臣をも動かすモデルって事ね」

「んぁ、デカくなったもんだ」

「もはや、モデルという枠に収まりきれないんじゃないノカ」

「いえ。私の本業はモデルです」

「んぁ。凛々しい顔で言うな~」

「ムハハハ」

「そんな、国を動かしかねないモデルが、まさかファミレスでダベってるトハ」

「お釈迦様でもわかるまい」

「ラウズベルトも腰を抜かすゾってか!?」

「んぁ。ヘンダーソン飛行場ならあとあと酷いことになるな」

「第三帝国なら表彰ものかしら」

「かもしれないかモヨ」

「んふふふ~」

「んぁ。隊長、笑顔があやしい」

「あー。今の日本で勲章っていったら、オリンピックでメダルとるかノーベル賞でも貰わない限り無理ね」

「んぁ。隊長の年なら、それ位の事しねーと無理っぽいな」

「なかなか国家の為になる事って難しいダヨ」

「特に文化面においてはね」

「んぁ」

「あれか、でも自衛隊から『頑張ったで賞』的なものはもらえなかったダカ?」

「ん~」

「んぁ。何だかんだ被害被ってるからそれドコじゃないンでねーの」

「あー。お礼かな?来年の富士総火演に招待されてる」

「んぁ!?」「え!?」

「え?何?」

「んぁ隊長、それは」

「陸自としては多分、最上級の感謝の現れダヨ」

「んぁ。プナチナチケットだしな」

「え?どういう事」

「んぁ~。この帝海バカが」

「昔でいったら連合艦隊の観艦式に呼ばれてるようなもんダヨ!」

「えー!総火演ってそんなに凄いの!」

「んぁ。やっと事の重大さに気付いたか…」

「ちょっと!そんな凄いのところに何着ていけばいいのよ!?」

「悩む所そこカ…」

「んぁ。職業的になのか…それとも」

「何においてもよ!」

「んぁ。もう一種でも二種でも好きな方着てけよ」

「防暑服ダナ」

「ちょっとぉ~、真面目に答えてよ~」

「んぁ。フツーでいいんでねーの」

「あなた、そのフツーってのがハードル高いのよ」

「ただ、足元は悪いからその所だけ気を付ければいいんじゃないノカ」

「ブーツ的ななにか?」

「んぁ。できればジャングルブーツだな」

「それかゲートルダヨ」

「ちょちょちょ、また話がそれてる」

「あー、でも招待席ならその辺も大丈夫じゃないノカ」

「んぁ。多分な」

「じやぁ、パンプスでもいいって事?」

「まぁ、カジュアル寄りのフォーマルかナ」

「ちょっとなんだかまたハードルが上がったじゃないの」

「んぁ。大体その手の事は専門じゃないのか?」

「何度もいうけど、モデルは用意してもらった服を着こなしてナンボの商売だから」

「着るものは選べナイと」

「そう言う事」

「んぁ。誰かに聞けば?」

「私の周りじゃ総火演がナニから説明しないと…」

「んぁ。面倒だな」

「大体私自身が総火演の何たるかを解ってなのが問題なのよね」

「んぁ。」

「ダナ」

「あぁ~もう~」


「しかし、着ていく服がないってわりかしある事だから困るダヨ」



時がたてば『R事件』として防衛省では語り継がれる事になるかもしれないダヨ

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