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僕の飼い主と「青の魔道書」  作者: 暦 司
失った記憶(3章)
29/30

また来たんだ?

 ――やあ、また来たんだ。

気が付いたら暗闇の中に俺は立ち尽くしていた。

 ――おはよう、気分はどう?

辺りを見回す。目前に広がるものはただ、闇ばかり。

 ――私は最高だよ。だって、また会えたんだもの。

ここに来た経緯を考え、うんざりする。

……俺はまた、あいつの世界に来てしまったのか。

 

 パチンっ!!

 指を弾く音が聞こえた。その音を認識した瞬間、暗闇が崩れていく。

視界が暗転する。俺はその場に倒れる。

 ――ねえ、父を殺した話の続きを聞きに来たの? 僕。


少女の声が、俺のことを『僕』と呼ぶ。――お前は俺じゃない。

 

 俺の言葉は、掻き消される。漆黒の世界に。

 再び少女の声が聞こえる。それは水面に浮かぶ波紋のように、黒の帳に広がる。

何を聞きに来たの? 少女の声が暗闇に響き渡る。 

彼女は、俺の思っていることなど気にも留めない。

ただ、俺が答えるのを待っている。 


 ――俺を直してくれた記憶について聞かせてくれ、桜。


声の問いに答える。瞬間、俺は意識を失った。






2.5章は遅れます。

3章プロローグです。

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