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僕の飼い主と「青の魔道書」  作者: 暦 司
プロローグ
2/30

・・・詰んでね?

 さて、今の状況を客観的に見てみよう。


場所~

駅から徒歩五分の森林の抜け道。


少女の状態~

一糸まとわぬ気絶?したままの少女(小学生?)


俺~

この少女を抱えている高校生ぐらいの男性。


俺の持ち物~

妹が友達の家に忘れてきた着替え。


 ……さて問題です。

これを見た他人はどういう反応をするでしょうか?


 答えは簡単、通報です。

俺が死にます、社会的に。


 ――どうしよう。

この状況で警察に届けても、いろいろとめんどくさいことになる。

家に連れて帰ってもいいが、さすがに道中で人に会う。

ここに放置するのは良心が痛むし危険だろう。

病院? 特に怪我もないようだし必要はない。そして、何より携帯がない。

公衆電話もこの辺にはない。


 ……あれ? 俺、詰んでね?


 とにかく、他人に見つかってはいけない。

だが不幸中の幸いか、この時間にこの道はほとんど人が通らないはず・・・


「……兄貴、何やってんの?」


そう思っていた時期が俺にもありました。


「私の着替えを取りに行くのに時間かけすぎじゃない?」


こいつは『辻 楓』。現在中1の俺の妹だ。

知り合いでよかった・・・いや、このどS娘はまずい。

一見人畜無害に見えるが、本性は悪戯好きの悪魔だ。


「なんでこんなとこで道草食ってんの?」

「あ、ああ、すまない。」

「てか、草っておいしいの?」

「それ比喩表現だから! 本当に食ってるわけねーだろ!」

ん? 少女にきづいてない……のか? 


「ところでさ、その青い髪の女の子、誰?」

「……さあ?」

 

 ……ですよね~。そりゃ気づかれていないほうがおかしい。


「………………。」

「ってちょっと、無言で携帯に手をかけないで!!」

0フレームの予備動作なし、1に指をかけるとこまで行ってたぞこいつ。


「何ロリコン。」

「俺の名前はロリコンは決定ですか!?」

酷い風評被害だ。

「だって、その子が服を着てないうえに眠っているのは兄貴のせいでしょ?」

 あ、確かに寝てるだけだこの子。

「そんなひどい。俺が性犯罪者みたいに……」

「…………。」

「え、だってそうでしょ?的な目でみるのやめてくんない。」

「あ、おしい。正解は『いまさら誤魔化しても』でした」

「もっとひでぇよちくしょぉぉぉぉぉぉ!!」


 その後、5分ほどかけて事情を説明した。

すると

「……とりあえず、私の服を貸してあげたら?」

と言った。

確かに、こいつは中1になったばかりだから体系もあまり少女と大差ない。


 ……というか、最初からそうしておけばよかった。





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