第二十四話 第二十一部 復帰のために
千葉大会 決勝戦
対馬「ラスト! 思いっきりいけよ!」
シュゴオオオ バシン!! ストライクバッターアウト! ゲームセット!
淳和「っし!!」
下野「ナイスピッチング!!」
淳和「(六実、千葉大会は勝ったよ。)」
都内病院某所
「どうだ、新しい義手の感触と調子は。」
六実「ふっ…。あ、どうもです。まだうまくいかないですね…。」
「そうか。あの時の義手から別のものになって調子崩してしまったからな…。しかも怪我までさせてしまって…。」
六実「いえ…先生のせいじゃないですよ。」
「今日は勝浦や吉祥寺たちが様子を見に来てくれるのだろう? 無理はしないようにな。」
六実「ありがとうございます。」
ガチャン ガチャン
「そう、次ラスト!」
石出「っらあ!」
ガチャン!
「お疲れ様。休憩よ。」
石出「はい…。……あれ? もしかして…。あの、すみません。」
六実「はい?」
石出「御影大松戸の遠江六実選手ですか?」
六実「ええ。」
石出「あ、よかった。あっていた。自分は石出、城洋大付属の者です。」
六実「そうなのね! じゃあ一年生特集で夏の大会の後に書かれていたのは君なのね。でもどうしてここに…。」
石出「まあ…見ての通りリハビリです。怪我をしてしまって…。アキレス腱断裂でな。」
六実「そうなのですね…。」
石出「…義手か。すごいよな。義手でそれだけの投球が出来るというのは。」
六実「いえ、そんなことないよ。」
石出「…俺も復帰に向けて頑張らないとな。」




