第二十四話 第六部 後輩たちの挨拶と監督室
由紀「んー、戻ってきた!」
私たちはバスから降りると大きく背伸びをした。長時間の移動はいつやっても疲れる。しかも試合後だから今日はゆっくり休んで明日に備えたい。
栗山「それじゃあ少ししたら軽い運動と明日のためのミーティングするぞ。」
栗山先輩の指示で私たちは軽くストレッチを始めた。体がほぐれていきバスの疲れがとれていった。
みちる「あ、由紀先輩!」
一人の女性の声が聞こえてきた。振り返ると一際身長の大きい女の子がいた。しかもよくよく見てみると後ろには見覚えのある顔が二人ほどいた。
由紀「みちる! 久し振りね。今は休憩中かな?」
みちる「そうですっ! 本当に久しぶりに会えて良かったです!」
なんだか反応が…大きな犬を見ているかのような…。ワンちゃんみたいな感じがする。
レナ「久しぶりネ。よろしくお願いシマス。」
亜弓「レナ、こちらこそ。」
可奈「亜弓先輩、由紀先輩。よろしくお願い致します。」
由紀「こちらこそ、よろしく。」
私達は今度入ってくる後輩たちと会話している。向こうでは他の後輩たちがいる。あれも新しく入ってくる人たちなのだろうか。
藤原「先輩、お久しぶりです。甲子園での活躍、みていましたよ!」
新天「おお、ありがとうな。」
藤原「俺も松江学園に入りますのでよろしくお願いします!」
池之宮「どうだったか? 同級生の人たちは。」
松沢「いいねぇ、想像以上の選手がたくさんいましたからね。だからこそこの学校に入る意味があると思いますよ。」
海鳳「言ってくれるなぁ! 頼むぞ!」
皆がそれぞれと会話している。それにしても体験に来た人たち、こんなに多いだなんて…。レギュラー争いが大変になっていくことになるのか。
栗山「あれ? 監督いねぇな。」
亜弓「あ、私探してきます。きっと監督室ですよね。」
私は走って監督室へと向かっていく。学校の構内へと入っていき、ゆっくりと歩いていく。
芦毛「お、日高か?」
亜弓「芦毛先輩。どうもです。」
芦毛「決勝進出おめでとう。それと…。」
芦毛先輩はほめてくれた後、私の隣まで移動して足を止めた。なんだろうか?
芦毛「上の世界で待っているからな。」
亜弓「えっ?」
芦毛「そんじゃ!!」
そういって芦毛先輩が後ろへと戻っていく。上の世界? いったい何のことなのだろうか。そんなことを考えながら監督室へと到着した。
コンコン
亜弓「失礼します。」
日下部「おお、日高か。」
府中「おっと…。」




