第二十四話 第五部 決勝の相手と城洋の新入生
シュゴオオ バシン!
ストライクバッターアウト! ゲームセット
高野「っしゃあああ!」
マウンド上で大きな雄叫びをあげている。そして試合が決まった瞬間、私たちは立ち上がった。
亜弓「由紀。」
由紀「そうだね。あの時の再戦だね。」
中山「決勝の相手は…埼玉明治だ。」
栗山「さて、戻って相手の選手をもう一度テレビで見るぞ! そして軽い練習だ!」
皆「はいっ!」
私たちは荷物をまとめて学校へと帰っていった。明日に向けて調整して…。万全の状態で挑まなければ!
由紀「これでみちるたちに会えるね。」
亜弓「そうだね。私も挨拶できるね。」
私たちは新しい仲間たちがどんな人たちか楽しみながら、そして明日の試合に向けて気持ちを改めながら学校へと帰っていった。明日は…決勝!
城洋大学付属高校 野球部専用グラウンド
森川「よし、打撃練習入るぞ。」
皆「おっす!」
樋笠「遅れてすまない。」
森川「樋笠監督、お疲れ様です。ベスト8、おめでとうございます。」
樋笠「ああ。今日はこっちにつかせてしまってすまないな。それで…奴らはどうか?」
森川「ええ…予想以上ですね。」
ギィイイイン!!
ロンバート「次、お願いします。」
榎田「やはりすごいな。最初から呼ばれたのは俺たち六人だけど、まさかアメリカのとんでもない奴を連れてくるなんてな。これでチームはさらに強くなると思うな…。あとは俺がどれだけチームに貢献できるか。」
名洗「ああいうバッターはいやらしい投球をすれば問題ないな。基本的に向かえば確実に力負けする。それより榎田、バッティングは自分の心配をした方が良いのでは?」
榎田「お前に言われたくはないけどな。」
ギィイイン!
「よっしゃ打った!」
ダッダッダッ バシン!
榎田「よし…。」
「すげぇ! あれおいつくのか!」
バシン!
田村「よっしゃ! もっとこいやー!」
斎藤「(うるせぇのいるな。走ってやるか。)」
ダッ! ザザザッ!
「あの気合入れている田村ってやつも、それに斎藤って奴もすごいよな。この中だと飛びぬけていやがる。」
「次! ピッチャー高橋! キャッチャー名洗!」
名洗「サインはさっきと同じで。」
高橋「ああ、最初はリード任せる。」
シュゴオオオ バシン! ストライクバッターアウト!
「(こいつ、俺の予想を完全に外しやがる。)」
シュゴオオ ギィン!
「まじかっ、なんでゴロなんだ!」
バシン! アウト!!
樋笠「彼らには伝えておいてくれ。うちに来ないかと。」
森川「わかりました。ロンバートはさすがですが…他のメンバーも良さそうですね…。」




