第二十三話 第五部 ラストの激走
亜弓「由紀がアンカーで私がその前!?」
瞳「そうそう。最初に男子たちが思い切り飛ばして引き離していこうって考え!」
伊沢「俺たちが何とかするから! それに羽葉なら男子にも負けないほどの足はあるから!」
由紀「わかった! まかせてよ!」
由紀は笑顔で答えた。由紀ならなんとかやってくれるだろう気がする。ライバルは海鳳たちがいるチーム、相当なメンバーがそろっているはず。
「それでは始めます!」
私達は順番どおりに並ぶ。最初のスタートは伊沢が走る。きっと伊沢なら!
バァン!
海鳳「っしゃあいけ!」
米倉「俺までに一位でまわってこいよ!」
多くの人たちが声をかけてスタートした。伊沢は完璧なスタートで走っていく。そしてどんどん差を広げていく。さすがというべきか。
伊沢「たのむぞ!」
伊沢が第二走者に渡す。そして少し遅れて二位のチームがやってくる。
米倉「よし、まかせろ!」
米倉がバトンを受けて走っていく。米倉もさすがというべき速さだ。そして三位の第二走者は…萌!? それに一緒に走る四位には美和先輩が!?
萌「負けませんから!」
美和「いいわ、かかってきなさい!」
二人が激走を繰り広げている。一位二位争いよりそっちに目がいく。しかも第三走者にはスノーフェアリーのメンバーが三人もいるなんて!
優衣「この中では私が一番速いけどね。まさか後ろの順位とは。」
香澄「私、意外と鈍足だからヤバいよー。」
久美「それはこのリレーのメンバーから見たらでしょ?」
私達のチームは圧倒的な差で一位をもぎ取っている。だけどそれ以上に盛り上がっている所もある。なんというか、私たちが…悪役っぽく見える…。
篤史「さてと…。」
新山がゆっくりと体を動かす。あれ? 新山が由紀と一緒の所にいる?
由紀「あれ? 新山もアンカー?」
篤史「そうだよー。といっても優勝は厳しいかもね。これだけ差が離されてると。」
ラストに新山が、これは差をつけておかないと…厳しいかも。
瞳「はいよ!」
あと三人、瞳の次は私。そして同じレーンには海鳳もいる。少しずつ差が縮まっていたけど、瞳のおかげで差はキープできている。私以外男性、どこまで粘って由紀に渡せるか…!
瞳「亜弓!」
私は瞳のバトンを受けた。思い切り走る。距離は短いから思い切り走っていても疲れることはない。だけど後ろから海鳳もやってくる。粘って…粘らないと!
由紀「亜弓!」
亜弓「頼むよ!」
私は由紀にバトンを渡す。後ろを見ると差はある程度縮まっている。だけど由紀ならこの差は守りきれる!
瞳「頑張って! 由紀!」
卜部「まてやぁ!!」
篤史「四位か…頑張るしかない。」
卜部先輩が最初にスタートしていく。新山がゆっくりと体を動かしながらバトンを受けた。
篤史「っしゃあ!」
新山が思い切り走る。あっという間に三位、そしてゆっくりと卜部先輩にも近づいてく。そしてあっという間に抜いてしまった。
卜部「なんじゃそりゃ!」
篤史「間に合う!」
新山が思いきりはしる。由紀が逃げる…。由紀、頑張って!!
ワァアアアアアア!!!
由紀「いやー、ごめんね。」
篤史「写真判定があってよかったー。ぎりぎり差せてたか。」
亜弓「仕方ないよ。でもリレー二位のおかげで総合では一位になれたよ!」
私達は喜び合いながら片付けをしていた。新山が最後の最後で差していた。だけど結果として総合は一位をとることができた。なによりも…皆が楽しめたのが本当によかった。このモチベーションのまま…。大会も優勝する!




