第二十三話 第二部 どんな相手でも。
由紀「いぇーい! 亜弓、頑張ってね!」
亜弓「ありがとう。」
私は戻ってきた由紀とハイタッチする。そして私は400m走の準備を始める。女子同士の対決だけど、ライバルは誰がいるのだろうか。
理恵「あれ? 亜弓じゃない?」
亜弓「あ、理恵。」
理恵が私の肩をポンポンとたたいて呼んでくれた。理恵が一緒にいるのか。となると…彼女もライバルの一人なのかな。
理恵「私達のメンバー、なかなか手ごわいのばかりだね。陸上部も二人いるし。頑張ろうね。」
亜弓「私達って…私と同じレースで走るの?」
理恵「そそ! もちろん勝ちにいくからね!」
亜弓「私だって。負けないからね。」
理恵と一緒、それにメンバーも強豪ぞろい、これは負けられない。頑張って…ここで勝てば点数が入る!
理恵「男子100m走、ラストだね。…ってあれ? 女子混ざってない?」
私は理恵の声に反応して100m走のスタートラインを見る。最終走者、伊沢がいる。それに陸上部の速い人たちまでそろっている。しかもよく見てみると卜部先輩、府中先輩がいる。…あ、右端に新山がいる。
卜部「君が新山か。よろしくな。」
篤史「あ、そういえばしっかりと挨拶したことはないですよね。よろしくお願い致します。」
府中「まあ、これだけのメンバーいるなら負ける気はないからな。」
伊沢「足なら俺だって負けないっすよ。」
スタートラインに並ぶ、多くの人たちが見つめる中、スタートの合図の準備がされる。
「いちについて、よーい!」
バァン!!
スタートした。あの時のようにやはりスタートは新山が良かったが、同じように卜部先輩も好スタートを切った。陸上部も良いスタートを切っている。
卜部「…は?」
府中「おいおい、冗談だろ。」
その差は圧倒的だった。新山がどんどんとものすごいペースで差を広げていく。これを見ている人たちが唖然としていた。こんなにも速い人がいるのだろうかと…。




