第二十二話 第二十一部 この先も
バシーン! ストライクバッターアウト! ゲームセット!
亜弓「っしゃあ!」
由紀「ナイスピッチ!」
私はヒット二本、点を一点も取られずに試合を終えることが出来た。七回コールド、良い形で試合を終えることが出来た。スタンドやベンチは喜んでいる人たちで大勢だった。
審判「礼!」
皆「したぁ!!」
これで二試合目も勝てた。まだ、負けるわけにはいかない。甲子園にいくために、勝ち進まなければ…!
由紀「亜弓、終わったら涼香さんがアイシングしてくれるって言っていたよ。」
亜弓「あ、ありがとう。クールダウン終わったら向かうね。」
私は友亀とクールダウンを始めた。今日のような調子で次の試合も望むことが出来るように頑張らなければ。大会中は調子が悪かったではすまされない一発勝負。常に本気で挑んでいかなければ。
友亀「お疲れ。あがっていいぞ。」
亜弓「はいっ。」
私はゆっくりと肩をまわしてベンチへと戻る。そして荷物をまとめてベンチ裏へと入っていく。
涼香「お疲れ様。」
亜弓「お疲れ様です。」
栗山「あれ? 定峰先輩じゃないっすか。お久しぶりです。」
キャプテンが挨拶をすると涼香さんが身構えていた。あ、そうだった。涼香さんは男性が苦手だったんだ。
涼香「ど、どうも…。」
亜弓「こっちに移動しますので。お願いします。」
涼香「ええ、そうするわ。」
私と涼香さんは女子更衣室へと移動していく。ここに移動すれば男性は誰も来ない。涼香さんも安心して出来るはず。
由紀「あの、私もお願いしてよろしいでしょうか?」
涼香「ええ、いいわよ。」
由紀が隣に座って私の顔を見ていた。そして私の方はマッサージが始まる。
由紀「今日はとっても良かったね。いつもより調子よかったんじゃない?」
亜弓「そうだね。でも次に向けて調整もしていかなきゃ。」
そういうと私は笑った。由紀も私の顔を見て笑っていた。笑い続けられるように…この先も勝っていかなければ…!




