第二十二話 第九部 アクシデント
篤史「ところで日高、相手チームの投手はどんなタイプなんだ?」
亜弓「相手投手…ということは東光大越谷の方?」
篤史「そうだな。」
亜弓「萩さんは本格派投手かな…。私のイメージだと140台中盤のストレートにスライダーとパームを投げる投手。」
由紀「身長が小さいから球が少し軽いけど、高校生にしては一つ頭抜けている投手だね。いままで地区大会で戦ってきた相手の中では1、2を争うぐらい良い投手だね。」
審判「プレイボール!」
試合が始まる。バッテリーは決勝戦と変わらず、それ以外は新チームになっている。バッテリーが変わっていなければ相当自信のあるチームへと変わってきているはず。
シュゴオオ バシン!
バシューン! ストライクバッターアウト!
萩「っしゃあ!」
調子はすこぶる良さそうに見える。これなら…きっと決勝はあのチームがやってくるはず。
篤史「(こりゃ相手に来たら厳しいかな。でも俺たちのメンバーなら打撃力がある。日高が8回ぐらいまで投げてくれれば勝てる可能性は十分にある。あとはこのチームの打撃力をみていかなければ。)」
バシーン! ストライクバッターアウト!
海鳳「おいおい、あの時よりすごくなってねぇか?」
池之宮「それの方が倒しがいがあるってもんよ。」
この投手を打ち崩すには…まず私たちが先取点をとらなければならない。この快投を続けられたら…。
シュゴオオオ!
市井「(またこういうチームと当たるのかよ…負けてたまるかっつーの!)」
ギィイイイン!!
萩「なっ!?」
ゴスッ!!
新天「うそっ!?」
米倉「ヤバイ当たり方したぞ!」
ピッチャーの足に打球が思い切り当たる。打球はそのままサードのファールゾーンへと転がっていく…。
沖田「おい、うずくまって起き上がらないぞ!?」
まさかの出来事が目の前でおこってしまった。打球が…エースの足に…。




