第二十二話 第一部 秋大会の背番号
日下部「集合!!」
練習が終わった後、監督が選手たちを呼んだ。今日は背番号発表の日になる。私は何番で選ばれるのだろうか。そして…他の人たちは誰が呼ばれるのだろうか。皆の顔が険しくなっている。
日下部「さてと、背番号を発表したいと思う。今日までじっくりと考えさせてもらった。皆、よくがんばってくれた。それでなんだが…。皆は気にしているかどうかわからないが、新山は今回ベンチ入りさせていない。」
皆「えっ…。」
新山がベンチ入りしていない。やはり体力の問題でまだ調整しきれてない部分があるのだろうか。
日下部「本人いたっての要望だ。俺からしてみれば、ベンチ入りさせたいと思っていた。新山に関してはもし神宮大会に出れることがあればそのときにベンチ入りさせたいと思っている。」
神宮大会の復帰。彼の実力を考えればもっとも妥当だと思われる。普通ならスタメンとして出てもおかしくないような実力だけど…。
日下部「さて…背番号を発表するぞ。呼ばれたらとりに来い。」
背番号…最初は一番、私の名前は呼ばれるのだろうか…。それとも館川が呼ばれるのだろうか。
日下部「まず一番。正直一番迷ったが…日高!」
亜弓「は、はい!」
私の名前が呼ばれた。私が…エースナンバー。このチームのエースとして…選ばれた。私は背番号を取りにいく。座っている皆からは拍手が聞こえてくる。そして戻るときに館川と目が合った。
館川「エースおめでとう。でも次は番号とりにいくぜ。」
亜弓「ありがとうございます。お互いにがんばりましょう。」
館川は悔しそうな顔をしていなかった。そうだ、私だけがエースじゃない。館川と共にこの大会を投げきらなければいけない。
日下部「二番、友亀! 三番、池之宮!」
二人は変わらず呼ばれていた。次は…セカンドの背番号…。
日下部「四番、栗山!」
栗山先輩の名前が呼ばれた。ということは…。
日下部「五番、新天! 六番、米倉!」
米倉「はい!」
米倉がショートとして選ばれていた。ショートが米倉なら…安心して後ろを任せることが出来る。次は…外野がやってくる。由紀は…レギュラーの番号で呼ばれるのだろうか。
日下部「七番、羽葉!」
由紀「はいっ!!」
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