第二十一話 第六部 暁美のバッティングを
私はマウンドをならすとバッターボックスの方を見る。
暁美「さてと、いきますか。」
暁美さんがバッターボックスに入っていく。暁美さんが四番、バッティングに関しても十分なほどにレベルが高い。ここを抑えていけばなんとかなっていく。
由紀「(ここを抑えられるかどうかが勝負だよ。)」
暁美「(さてと、どんな投球を見せてくれるかな?)」
篤史「(試合に出たかったな。今日はスタンドから見ることになったけど、この八幡選手、やっぱりとんでもない選手だ。かといって打てない球ではないし、抑えられないバッターでもないけど、俺が打てたり抑えた所で他の人たちがなんとかしてくれなければ…。)」
私がここで抑えなければ、試合の流れを一気にもっていかれる…。だから…ここはなんとしても!
シュゴオオオ バシン!
ストライクワン!
暁美「(まさか…ど真ん中、めっちゃいい球投げるね。強気ね。)」
友亀「(ど真ん中見逃した…。あっぶねぇ。)」
私が思いっきり投げた球はど真ん中へと入っていった。だけど暁美さんはまったく振る様子は見えなかった。でも…ボールはしっかりと見ている。厳しいところをついていかなければ…!
シュゴオオオオ
暁美「(内角低め、良いコース!)」
ギィイイイン!
友亀「センター! 間に合う!」
暁美「(打ち上げすぎたかな。)」
海鳳「(おっけ! まかせて!!)」
海鳳が落下地点へと思い切り走っていく。そして場所を確認すると両手を挙げて捕球体勢に入る。
バシン! アウト!
亜弓「っし!」
由紀「いいよ! ワンアウト!」
暁美さんからアウトを取った。これでワンアウト、一つ山を抜けた感じがした。これなら…後も問題なくいけそう…!




