第二十話 第三十五部 体が軽いのは
バシーン! ストライクバッターアウト!
亜弓「っし!」
エヴリン「亜弓、すごいよね。」
茜「ええ、私も負けられないよね!」
やはり全力投球で向かえば三振はとれる。けど体力的にどこまで持ってくれるかが心配になる。球速は変わらずに行ける自信があるけど、コントロールに不安が残ってしまう。それにストレートの回転と威力にも影響は出てくるはず。
由紀「ナイスピッチング。今日とても調子が良さそうだね。」
亜弓「ありがとう。そう見える?」
由紀「うん。私もスイングがいつもより軽い感じ。もしかして涼香さんのおかげかもしれないね。」
昨日の試合後にやったアイシング、物凄く効いているのかもしれない。涼香さんに後でお礼を言わなきゃ。
城洋大付属高校、練習試合にて。
シューーーバシン!
審判「アウト!」
村瀬「ナイキャッチ!」
瑞華「(あれ? なんか腕の動きがスムーズに…。)」
茜「さてと、私達もいきますか!」
エヴリン「五回まで、頑張って、ね。」
グッ バシン!
ストライクバッターアウト!
池之宮「ちっ。」
由紀のヒット一本からはまったくバットにかすらせないフォークボール、あのフォークボールは相当厄介なはず。だけどここまでストレートとフォークしか投げていない。しかもフォークボールは指に負担がかかる投げ方だ。でも…茜さんの武器はそれだけではないはず…。




