第二十話 第三十三部 茜の投球
エヴリン「ヤホー! 亜弓!」
亜弓「エヴリン、茜。」
茜「今日はよろしくね。」
由紀「負けないからね!」
私達はグラウンドに入った二人に声をかけた。今日は茜とエヴリンとの試合。二人はベンチに荷物を置いてすぐにウォーミングアップを始めた。どんなピッチングを見せてくれるのだろうか。私も…負けないように頑張らないと!
エヴリン「甲子園、出ている高校だから、強いのかな。」
茜「ええ、もちろん強いわ。亜弓と由紀だけじゃなくて、チーム全体としても相当強いわ。気合入れていきましょう。」
審判「集合!」
私達は列になって並ぶ。昨日に続いて今日も試合だけど疲れは残っていない。涼香さんがマッサージをしてくれたおかげかな…ありがとうございます。それに答えるピッチングを見せないと!
シュゴオオオオ バシン!
ストライクバッターアウト!
亜弓「っし!!」
私は声を出してマウンドを降りていく。昨日とは違う、三振をとりにいくピッチングが上手くいっていた。気合を入れて投球に望んでよかった。
由紀「ナイスピッチング!」
亜弓「ありがとう。でも…この次も頑張らないと。」
由紀「あとは私が…打っていかないとね。」
マウンドには茜が上がっている。茜はどういうピッチャースタイルなのだろうか。すごく気になる。
由紀「友亀、投手の特徴あるなら教えてくれるかな?」
友亀「ああ、あの投手はフォークボールを武器に南北海道大会、一年生ながら準優勝まで導いている。速球も一年にしては速いけど。何よりもフォークボールが驚異的だ。羽葉、頼むぞ。」
由紀「まかせて!!」
由紀がバッターボックスに入る。その瞬間に茜の表情も変わった。茜のピッチングが見れる!
茜「(由紀…勝負!)」
シュッ シューーー グッ!
バシン! ストライクワン!!




