第二十話 第二十八部 クロスプレイ
瑞華「ツーアウト!」
ツーアウトになってランナーは変わらず二塁、そしてバッターボックスには海鳳が入っていた。点を取るならここがチャンスかもしれない。海鳳ならきっとヒットを打ってくれるはず。
酒井「(こいつさえ抑えれば後は楽だ。)」
石出「落ち着いていこう。」
石倉「(このバッターはミートが上手い。他の選手と比べても格が違う。こっちに来たならホームは絶対に押さえる。)」
海鳳「お願いします。」
海鳳はどっしりと構えて打つ体勢に入っている。どっからでも来いといったその気迫は相手投手にもプレッシャーを与えていると思う。
篤史「あのバッター…いいね。一点取れるね。」
「えっ?」
ピッチャーが足を上げる。そしてミットめがけて投げる。
シュッ
海鳳「(カーブ、これなら引っ張っていけば!!)」
ググググッ ギィイイイン!!
由紀「よし、帰れる!」
酒井「んなっ!?」
瑞華「ライト! バックホーム!!」
打球はライト方向へと力強く飛んでいった。ライトは長打を警戒していたため、やや後ろへと守っていた。これなら由紀は戻ってこれる!
糸満「なめんじゃ…ねぇええ!!」
シュッ シュゴオオオ
ライトからものすごい勢いで返球が来る。由紀は本塁に向かって思い切り走る。瑞華も捕球体勢に入っている。それを見た海鳳もセカンドへと向かっていく…!
由紀「(外…回り込む!)」
バシーン!!
由紀「っらあ!」
瑞華「やぁあ!!」
ズザザザザ バシン!
かなりきわどいタイミングでタッチした。由紀は外に回りこんでタッチをかいくぐっていった。審判の判定は…!
審判「セーフ!!」
由紀「っしゃああ!!」
瑞華「ちっ…。」
判定はセーフ、これで一点をもぎ取って同点へと戻っていった。由紀は笑顔でベンチへと戻っていく。皆とハイタッチをして戻ってきた。そして私のところでハイタッチした後に肩をポンと叩く。
由紀「一点は取ったよ。後は任せたよ。」
亜弓「ありがとう。絶対に抑えて見せるよ。」
私は由紀に笑顔で返す。同点になったこの場面、まだまだつなげられるかもしれない。ありがとう由紀、海鳳。
今回は須賀達郎さんに描いていただきました!ありがとうございます!
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