第二十話 第二十六部 私だって
沖田のレーザービームで見事にランナーを刺してくれた。これでスリーアウトチェンジ、なんとか一点で抑えることができた。でも一点を取られてしまった。しかもヒットといった形で…。
由紀「ドンマイ! 私達が点を返すから落ち込まないで!」
亜弓「うん、ありがとう。次塁に出なきゃいけないから頑張ってくるよ。」
私はすぐにヘルメットをかぶりバットを握る。あの遅い球なら…私にだって対応できるかもしれない。あの感じならしっかりと待つことができれば。
酒井「(投手か…。打撃はそうでもないだろう。)」
私はゆっくりとバットを構える。瑞華のサインは何を出すだろうか。遅い球が得意な投手…私にも…!
瑞華「(ここは…変化球から入ろう。)」
シュッ ググググッ
亜弓「(来たっ!)」
ギィイイン!!
バシーン!
吉岡「あっぶねぇえ!!」
打球は力強く飛んでいったが、ファースト真正面へと飛んでいってしまった。なかなか上手く捕らえられたと思ったのだけど…。なんだかとても悔しい。
由紀「(亜弓の代わりに私が…!)」
ギィイイイン
酒井「んなっ!?」
瑞華「レフト!!」
打球は三塁線へと抜けていく。そしてすでに由紀は二塁へと向かっていく。由紀の足なら問題なくいける…!
ザザザザザ セーフ!
酒井「ちっ。」
由紀「いえい!!」
由紀のツーベースヒット、これでまたチャンスは作れた。後は…由紀が帰ってくれば…!




