第二十話 第十部 先輩たちの夢を
皆「ありがとうございました!」
私はあの後最後まで投げきることができた。失点は1、桃音さんのホームラン一本にとどまった。しかし桃音さんにツーベースをまた許してしまった。桃音さんは私の弱点を指摘してくれたのですぐ実行してみたけど、なかなか簡単にいくものではない。でもきっと練習を積み重ねていけば…。
由紀「おつかれさま。ナイスピッチングだったよ。」
亜弓「ありがとう。これからもっと上手になれるように頑張るよ。」
由紀「うん、もっと頑張らないとね。」
桃音「私が言った事だけじゃなくて、自分でも気づいたことがあればそれを直していくこと。」
グラウンド整備をしながらお話を続けていた。私が直していくべきこと…。それにどんどん気づいていかないといけない。もっともっと…頑張らないと。
由紀「(私にも…何か気づいていかないといけない。)」
私たちはグラウンド整備を終えるとそれぞれのチームへと戻っていく。
桃音「亜弓…また戦える機会があれば。」
亜弓「はい。必ず戦いましょう。」
私たちは挨拶を終えるとすぐにベンチへと戻っていく。そして…先輩たちが待っていた。これで…先輩とは。
府中「よし、皆集まったな。これで俺たちは野球部としての活動を引退する。そしてこれからは新チームとしてやっていかなければならない。俺たちは甲子園に出ることが出来た。だがそれはお前たちのおかげだ。だからお前たちは…甲子園で優勝してみせろ!」
皆「はい!」
府中先輩は笑顔で私たちと挨拶をした。来週からは新チームでの練習試合も始まる。そしてその初戦が…城洋大付属高校。頑張っていかなければ。




