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ドクターK少女  作者: レザレナ
第十八話 暑い夏の甲子園の行方
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第十八話 第三十五部 流れは…

暁美「桜さん、お願い致します!」

桜「任せて。思いっきり打ってくるから!」

 桜さんはゆっくりとバッターボックスへと入っていく。六実さんと桜さんの初対決…。どんな結果になるのだろうか。

由紀「…。」

 空気が凄く重い。その場で瞬きすら許されないような…そんな重さ。マウンドの六実さんや桜さんはもっとその重さを体感しているだろう。

桜「(直球、変化球。どっちが来る。初球で流れは変わってくる。)」

六実「(何を待っているのか。とにかくストライクになる球で流れをこっちのものにしたい。)」

対馬「(遠江の緊張感をほぐすには…。大胆に行ってみるか。)」

六実「(!!)」

 サインが決まり、六実さんが腕をあげる。桜さんもがっちりと構える。どちらも凄い雰囲気を出している。その一球は!

六実「っし!」

 シュゴオオオオ!

桜「なっ!」

由紀「えっ!?」

 バシーン! ストライクワン!

対馬「っぶねぇー。ナイスボール!」

 完全に意表を突かれた。初球でまさかど真ん中のストレートを投げるなんて。相当な度胸が無いと出来ないし、何より下手したらホームランを打たれる球なはず。でも…この場面なら有効打になりうる。

亜弓「六実さんは凄い。」

由紀「それもそうだけどあの場面でキャッチャーがあの指示を出したのが大きかった。」

 ストレートで一気に流れを持ってきた。この打席は…。六実さんが圧倒的に有利だ!

桜「(なんか…緊張がほぐれたわね。次、行くわよ!)」

六実「ふぅ…。」

対馬「(一気に流れをこっちのものにするぞ!)」

 六実さんはテンポよく投げる体勢へとかえる。

由紀「…あ、ダメだ。打たれる。」

亜弓「えっ!?」

 由紀が突然呟く。打たれる? でも何でわかるのだろうか。

 シュッ シュルルルル

桜「ここ!」

 ザッ!

六実「!」

 桜さんがステップを踏んだ瞬間、私にははっきりと見えた。青い…オーラが。

 ギィイイン!

淳和「何故打てるの!?」

桃音「コントロールやキレは一級品。それゆえに芯で当てられたら…!」

 打球はライト方向へとぐんぐん伸びる。淳和さんはダッシュで追いかけるが間に合うかどうかの位置にいた。

 ガシャン!

暁美「ナイバッチ!」

 フェンスに当たってヒットになった。六実さんも何でって顔をしている。あんなに六実さんの方に流れが来ていたのに…。

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