第十八話 第三十二部 私だって!
暁美「よし。」
淳和「(あそこで…カーブ!?)」
六実「何あれ…カーブにしては球速が早すぎる。だけど軌道はカーブ、まさかスライダー? 何なのあの球は。」
あっという間に三振、三者連続三振で暁美さんは抑えていった。暁美さんがここまで楽しんで…思い切り投げているのを見るのは始めてかもしれない。テレビやあの時とのはまるで大違いすぎる…。
桜「ナイスピッチング暁美。」
暁美「ありがとう。」
瀧澤「そのままの調子でバッティングも頼むぞ。」
武蔵「さて、俺たちもいくぞ!」
勝浦さんが声をかけていく。それにつられて皆も声を出し、守備位置へと走っていく。次は富良野学院が攻撃の番だ。どんなバッティングを、そして六実さんはどんなピッチングを見せてくれるのだろうか。
海野「(決勝戦の投手…コントロールが良いって聞いたな。)」
六実「(大丈夫、落ち着いていけば抑えられる!)」
対馬「しまっていくぞー!」
これから…試合が始まる。
六実「さて…。よし。」
六実さんが大きく腕をあげて投げる体勢に入る。そして…。
六実「っし!」
シュゴオオオ バシン!
ストライクワン!
海野「(これが入るのか。)」
初球ストレート。外角低めにしっかりと決まる。そしてすぐテンポ良く投げる体勢に入る。
海野「(球威なら問題ない。次に振りに行く!)」
シュゴオオオ ギィイイン!
海野「(っしゃ!)」
上野「らぁあああ!!!」




