第十八話 第二十一部 やりにくい相手
葛西「(さてと…この相手はいつものようには行かないか…。気を引き締めていくか!)」
大村「さあ、しまっていくぜ!」
一回の裏、御影大松戸の攻撃…。一番はあの上野さん、私が投げていてもかなり苦戦した相手だ。この投手はどのような感じで投げてくるのだろうか。
葛西「(こっちは初球から勝負をかけて相手のモチベーションを崩す!)」
シュルルルル バシン!
ストライクワン!
上野「(テンポいいし…今のはスクリューかよ、ちっ。やりにくいな。)」
あの投手は…スクリューを投げたのだろうか。にしてはものすごい変化をした。あの人にも…武器となる変化球を持っている…。すごい人ばかりだ。
由紀「あの変化球…いったいどれだけの練習を積み重ねて出来た変化球なんだろうか…。」
由紀も驚いている。それだけの変化球、ただの投手ではなさそうだ。それよりもあの変化球に対する腕の負担はかなりあるはず…。
葛西「(ストレートならあいつには負けねぇ!)」
シュルルルルル ギィン
桃音「おっけー!」
上野「ちっ。」
打球はボテボテのサードゴロ。だけど上野さんは足が速い。ワンチャンスがあるかもしれない。
桃音「っと!」
シューーー バシン!
アウト!!
上野「(肩つええな。)」
桃音「ワンアウト!」
豊田「ワンアウトだー! きっちりいこう!」
葛西「ナイスです、安富さん。」
安富さんのプレーはチームメイトのムードをよくする。それだけの実力と信頼がある選手であること…。六実さんにとってみればやりにくい相手だろう…。




