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ドクターK少女  作者: レザレナ
第五話 強豪!名古屋理科大学付属知多高校
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第五話 第十五部 連発。場外。

 海鳳がホームベースを踏んでツーランホームラン2対0になった。

海鳳「いえーい!」

由紀「ナイスバッティング!」

新天「完璧だったね!」

 海鳳はニヤニヤしながらベンチへと入っていった。おそらく、ホームランを打てて嬉しいのではなく、恵美先輩に良いところを見せて嬉しかったのだろう。

池之宮「よし、俺も打ってくるか。」

海鳳「大振りするなよ!」

池之宮「うるせえ。」

 そういって池之宮はバッターボックスに入った。

牛田「(完璧に打たれた。最終回まで投げきることなんて考えている暇はない。今ここを抑えなければ。)」

塚和「(これで牛田も本気で投げてくれるだろう。たのむぜ。)」

 私はピッチャーを見るといつもより目つきが変わっていた。本腰をいれたのだろうか?

 シュゴーーバシン!

 ストライクワン!

 さっきよりも速い球だ。おそらく相手投手は完投するつもりで投げていたのだろう。けれど海鳳の当たりを見てそんな状況じゃなくなってきたのかもしれない。こんな状況で池之宮は打てるのだろうか?

海鳳「なんで俺にはその球を投げなかったんだよー。悔しいなあ。」

 海鳳はふてくされた顔でベンチの柵によりかかった。

海鳳「まあアイツなら打つな。相手がすごいほどアイツはヤバイしな。」

 ふてくされた顔から一転、池之宮の話になるとニヤニヤし始めた。海鳳には何が見えているのだろうか。

海鳳「日高、羽葉。次アイツ打つから見ておきな。」

亜弓「えっ?」

由紀「おっけー。」

 次打つって、まだ投手は投げていない。なんで…。

 シュゴーー

 また速い球!

 ガキィイイイン!!!

海鳳「ほらね。」

 池之宮が放った打球は完全にホームランコース。しかも場外にいきそうだ。ライトは一歩も動かない。

 バサッ……

 審判が腕をグルグルと振った。ホームラン。信じられない距離だ。横を見ると由紀が口あんぐりとしていた。アレは化け物と呼ぶべきか、怪物と呼ぶべきか。


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