第十七話 第六十九部 最終回の攻撃
池之宮「(最終回か…こんなピンチの場面はなんども訪れていたよな。だとしてもどの試合も逆転していたよな。あの中学最後の大会、決勝だけを除いては…。俺は…打つ!)」
武蔵「さあ、最終回だ。遠江、しっかりいこう。」
六実「はい…。」
対馬「よっしゃ、気合いれていこう。」
六実「対馬さん…。」
対馬「どした?」
六実「このバッターから…。」
ピッチャーとキャッチャーが話し終えると試合が再開した。バッターは池之宮から、このピンチの場面にはめっぽう強いバッターへと回っていく。新天、そして由紀へとまわすことができれば十分逆転のチャンスがあるはず。だから…打って!
対馬「さあ、来い!」
キャッチャーがしっかりと構えている。池之宮なら対応できる、きっと…打ってくれる!六実「っし!」
シュルルルル
池之宮「(初球から!?)」
ブシィン! バシン
ストライクワン!
由紀「カーブ…ここで使うなんて。」
友亀「いや、ここまで温存してきたんだ。ここで一気に勝負を付けるつもりだ。」
シュルルルル ブシィン! バシン
ストライクツ!
府中「池之宮! 落ち着いて! 打てるよ!」
海鳳「お前が頼りなんだ! 打てよ!」
池之宮はものすごい集中力でピッチャーを見ている。それだけではなく何処となく嫌な雰囲気を出している。甘いところへ誘っているみたいな…。
六実「(打たせない…!)」
シュルルルルル
池之宮「(俺は…松江学園の四番だ!)」
ブシィン!!
バシン
ストライクバッターアウト!!
ワンアウト…それに池之宮が…三振だなんて…。




