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ドクターK少女  作者: レザレナ
第十七話 亜弓対六実 三回戦、御影大松戸高校
633/835

第十七話 第五十五部 池之宮の安心感

池之宮「ナイスピッチング。次は俺からか…打ってくるよ。」

亜弓「頑張って。」

由紀「ナーイピッ!」

 由紀が後ろから私の背中をポンと叩いた。由紀は笑っている。そうか、由紀の打席も回ってくるのか。きっと…由紀なら問題なく打ってくれるだろう。だけど…唯一気になるのはあのカーブ。いや、ドロップというべきか。アレをどう捉えるのかというのが気になる。義手を変えたからきっと打ちやすくはなっていそうだけど…そう簡単には打てなさそう。どうやっていくのだろうか。

対馬「(正直あまり羽葉の打席以外ではあの球は投げられない。きっと…球筋を覚えて打ってくるだろう。だったら…ここは速い変化球で!)」

 池之宮がバッターボックスに入る。こういう場面の池之宮は信用していいといわれる。だから…きっと…。

六実「っら!」

 シューーーー グッ

池之宮「ふん!」

 ギィイイイイン!!

六実「えっ!?」

対馬「ライトー!!」

 弾丸ライナーでライトの頭上を越えていく。そのまま伸びて…入って!

淳和「何なのよこの打球は!」

海鳳「入れ!!」

 ガシャーーン!!

池之宮「くそっ!」

 池之宮の打球はフェンスに思い切り当たり、跳ね返っていく。池之宮の足と淳和さんの肩では。

淳和「っらあああ!!」

 シュゴオオオオ バシン!

「オオオオオオ!」

 球場が沸く。淳和さんの圧倒的強肩で池之宮は一塁に釘付けになってしまった。あんな送球されたら他の人だって…。相当な肩を持っている。だけどヒットはヒット、次は…新天だ。

新天「(ナイバッチ、池之宮。)」

六実「ふぅ…。まだ、大丈夫。」

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