第十七話 第五十三部 ここを抑えて
伊勢「(くそ、さすがは甲子園で伊達に勝ってきただけある。)」
日向「まだ終わっちゃいないさ。俺たちは勝っているんだからな。畳み掛けられるところは攻めていく!」
ワンアウトをとって次のバッターは日向さん。日向ここでどう押さえていくかがカギになる。六実さんはきっと振ることが出来ない。だけどバントならまだ望みはある感じになりそうだ。だからここでアウトにしないと流れ的に悪くなる。大きく振りかぶり、前を向いて投げる。
亜弓「っらああ!」
シュゴオオオ バシン!
ストライクワン!
日向「ちっ、まだノビてきやがる。」
友亀「ナイスボール! いいぞ!」
ストレートがしっかりと決まる。コントロールは定まらないけどストレートの勢いだけで…!
シュゴオオオ
日向「(負けてたまるかよ!)」
ギィイイン!
卜部「っと!」
バシン!
ど真ん中に入ったストレートを叩かれたが、卜部先輩が難しいゴロをしっかりと捕球してくれた。そしてファーストに投げる。
バシン! アウト!
日向「くそっ!」
よし、これでツーアウト。そして…次のバッターは…。
六実「よし…。」
淳和「無茶はしないでね、六実。」
六実「わかっているよ。」




