第十七話 第三十三部 まだまだ負けられない
茜「エヴリン?」
「ロシアからの留学生だよ。今日から野球部に入ることになったから。」
茜「そうなのね。ポジションは?」
エヴリン「私は、ピッチャーデス。」
「これからは…二人がダブルエースだ。二人の力を合わせて甲子園に是非つれてって欲しい。」
茜「エヴリン…。」
エヴリン「ヨロシクお願いシマス。茜さん。」
茜「……うん。よろしくね。甲子園…行こうね!」
バシーン ストライクワン!
伊勢「(やはりこのストレートは厳しいな。)」
ストレートが低めに決まる。だけれども…いつもの意識よりも低めに投げないと良い所に投げることができない。いままで低めだと思っていた場所が真ん中へと入っていく。それだけノビがよくなったのかもしれないけど…。それならそれに対応した投球をしなければ。
友亀「(変化球は狙われているな。ボール球になることを予測して投げるのがベストか。)」
友亀からのサインが返って来る。変化球をボール球になるように。スラーブを外に…!
グググッ
伊勢「(これか!?)」
ギィン!
ファールボール!
伊勢「(ボール球だったか。やはり良い球投げるな。)」
友亀「(カットするか。まあこれでいいか。ストレートで抑えていけば…!)」
サインはストレート。追い込んでからのストレートなら…もう打たれることなんて無い…!
シュゴオオオ ブシィ バシン!
ストライクバッターアウト!
亜弓「っし!」
唸りを上げてストレートがミットに収まった。このストレートなら…もう一度勝浦さんと当たっても大丈夫…! 三振を取れる…!




