第五話 第十一部 トゥールールットゥットゥールー♪
次は七番のキャッチャー塚和だ。キャッチャーだから私の投球を見て戦略を立ててくるだろう。しかも相手はさっき三者連続三振と波に乗っている。このまま波に流れさせてはいけない。この流れは私が断ち切る!
シューーーバシン!
ストライクワン!
真希「先輩たちの試合、勝てそうですかね?」
千恵美「まだわからないよね。一点は取ったけどこの後がどうなるかどうか。」
恵美「それにしても美琴先輩と三由先輩だけが2・3年生の試合の手伝いなんて理不尽よね。私たちは1年生の試合を見てきてって。」
瞳「でも1年生だってきっと良い試合してると思いますよ!」
真希「たしか亜弓が先発で投げていたよね。それなら大丈夫だね。」
千恵美「でも相手も相手よ? どうなるか分からないよ。」
恵美「そうね、強豪相手にどこまで戦えるか。」
真希「由紀もでてるよね。」
瞳「あ、そうだね! 由紀は本当にすごい人らしいからね。きっと活躍できるよ!」
千恵美「それはそうと、一年といえば海鳳。あいつ恵美に気があるみたいだけど、恵美はどう思っているの?」
恵美「どうって? 私は恋愛には興味ないわよ。『恋愛小説』なら興味あるけれども。」
真希「あのすごいアプローチですものねえ。」
瞳「好きなんですよ! 恵美先輩のことが!」
恵美「好きねえ。今後の様子次第かな。私がいつ好きになるかなんて分からないし。でも途中で『ちょっと心配ですがブルペンには杉内がいます』みたいなヘマしたら興味なくなりそうだけどね。」
千恵美「恵美ってところどころでネタを突っ込んでくるよね。」
真希「トゥールールットゥットゥールー♪」
瞳「何歌っているの!?」
恵美「杉内ポロリのテーマね。」
千恵美「もうやめようよ。悲しくなってくるよ。」