第十七話 第二十四部 作戦を練っていく先輩
ウグイス嬢「一番、セカンド、卜部君。」
ツーアウトながら打順は二順目、相手は警戒することは確かだろう。でも…その警戒の中、私たちは攻めていかなければならない。卜部先輩はどんな作戦を考えているのだろうか。
対馬「(おそらくミート重視で狙ってくるだろう。なら…このシンキングファストで。)」
六実さんがサインにうなづいて投げる体勢に入る。そして踏み込んだ瞬間。
卜部「(ここだ!)」
ザッ
六実「(セーフティー!)」
シューーーーグッ ギンッ
対馬「(サード線上!)サード! 急げ!」
卜部先輩がバントを決めると全力疾走で一塁へと向かっていく。サードが突っ込んでボールを素手で取る。
伊勢「っら!」
シューーー ドッバシン!
セーフ!
卜部「っし!」
武蔵「ドンマイ! 大丈夫だよ!」
卜部先輩のセーフティーバントが決まった。相手から見ればかなり意表をついた感じだった。短めに構えて打つ姿勢を見せた右打席だったがセーフティーバント。さすが先輩というべきか。
府中「よし…。」
そして次はキャプテンの府中先輩。ここまで来たならしっかりと打ってくれるだろう。そんな期待感が高まってきた。
六実「(盗塁はされていいから変化球お願い。)」
対馬「(こいつを抑えにいくぞ。最初は縦のスライダーだ。)」
サインにうなづくとセットポジションに入る。そして卜部先輩はリードを大きくとる。まったく警戒をしていない…? 六実さんが足を上げた。
ダッ
対馬「(出来ればさせる程度でいい。まずストライクを!)」
ブシィ バシン!
ストライクワン
対馬「っと!」
キャッチャーがセカンドに投げる。しかし変化球なだけあって若干投げるまでの時間がかかった。
シューーー バシン!
セーフ!
卜部「ふぅ…。(チャンスは作ったぞ。)」
卜部先輩はチャンスを作って一安心した顔をしていた。そして心なしか府中先輩の顔も落ち着いてきていた。これなら…本当に点を取れるかもしれない。




